2009-01-05

簡単ではない問題  NO 2339


 懐かしい「刑事コロンボ」の再放送が始まって嬉しい限り。クルーズ船の中で起きた事件、コロンボとロバート・ボーンの対決に見応えがあった。

 一方で、正月番組の中で人気の「相棒」も特集されていて数本を観た。我々男というものは、チャンネルを次々に変更するのが一般的な行動。コロンボはNHKなのでCMはないが、民放でCMになればその時間帯にもチャンネルを動かしてしまうものだ。

 年末年始の番組でチャンネルを動かしながら驚いたのが、お笑い番組とクイズの多さ。中でも理解に苦しんだのはダウン・タウン達があちこちの番組に起用されていたことである。

 我々団塊世代にとって彼らは最も嫌われている芸能人。言葉の悪さと品の欠如が全国放送に出てくる仕掛けが分からず、彼らをCMに起用している企業のイメージが、それこそ「ダウン」するという図式が見えるような気がしてならない。

 喫茶店や食堂のテレビで彼らが登場すると「やめて、他の番組ないの!」と言われる人達も多く、我々の仲間ではテレビ業界の不思議として、ずっと前から話題になっている。

 刑事ドラマ「相棒」で、冤罪と裁判員制度をテーマに採り上げていたものがあったが、何か社会に対する問題提起というメッセージが込められていたようにも感じられ、考えさせられることになった。

 さて、もしも私に「裁判員」に関する書類が届いたらどうするだろう。抱いている事情を果たして認めてもらえるのだろうかと心配しながら、正直に言って、届かないことを願っているのである。

 過去に「もしもの時には葬儀の司会を頼むね」と遺言されたケースが何度もあり、中には書類で残された方、また、病室まで呼ばれて伝えられたこともあったし、今でも遺言的に依頼されている方々が30数名おられるのだから責任を感じているわけだ。

 何回か開かれる公判、その中の一回でも欠席となったら心苦しいし、遺言に対して「裁判員で、どうしても無理」とも言えない心情が生まれるので困ってしまう。

  ダイアナ妃がご逝去されてから一年後ぐらい経った頃だっただろうか、ある大手企業の役員さん達がご来社、ご入院されている会長の未亡人が「ダイアナ妃のよ うな葬儀にしてね!」と頑なに拘られ、「どうしたらよいのでしょうか」とご確認されると「主人の葬儀を担当してくれた人に任せたら出来るから」と仰り、相 談に見えられたというものだった。 

「出来たら、病室でご本人と」とまで依頼されたが、まだまだ大丈夫のご様子だったのでそこまではしな かったが、「すべて任しましたよ」とお帰りになってから容態がご急変、それから半月後ぐらいに葬儀となり、「これが望まれていたダイアナ妃のイメージで す」という形式の葬儀のプロデュースと司会を担当申し上げ、皆さんにご納得とお喜びを頂戴したことも懐かしいところである。

「葬儀のプロデュースや司会の遺言があり、それが、いつになるか分かりませんので裁判員は辞退させていただきたいのですが」

 そんな事情が、果たして認められるののだろうか? それが取り敢えずの心配だ。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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