2013-06-16

そうありたい  NO 3311


そうありたい  NO 3311
 大阪にも久し振りの雨、農家の方々に恵みの雨になったら幸いである。

「幸せ列車」のコラムでは「もぐら」というタイトルで、地下深くの駅の話題に触れ、シーンの会長のコラムでは「社会への還元」というタイトルで、我が生野区を代表する企業であるロート製薬が取り組んでいるボランティア活動を書いた。

 企業は誰のためのものかという議論をあちこちで読んだことがあるが、「株主」「社員」「お客様」それぞれが挙げられていても、結論は社会の中の存在意義であり、それには自分の仕事に誇りを抱かなければ不可能なことは確かである。

 葬儀という仕事に従事し、この仕事をしていてよかったなと気付かされた忘れられない出来事があった。葬儀式が終り、お寺様が退出されてから始まった喪主様の参列者に対する謝辞だが、一般的な言葉を述べられてから予想もしなかったお言葉を発せられたからである。

「さて、皆さん、私は誰もがご存知のように親不孝の限りを尽くして参りました。しかし、お通夜と葬儀でこの葬儀社さんにお世話になって親孝行が出来たと感謝しています。葬儀屋さん、本当に有り難うございました」

 司会を担当していた私も嬉しいお言葉に感極まってしばらく絶句してしまったが、葬儀というものが最後の親孝行の機会であることを教えていただくことになり、それからの意識に大きな変化が生まれたのは言うまでもない。

  さて、町を歩いていて昔の名作と呼ばれる映画の「DVD」が信じられない価格で販売されているのを知った。1本500円を切り、2本で500円というもの もあったので驚きだったが、その背景には著作権の期限切れという問題があっても心から歓迎出来ない複雑な思いも生まれた。

 その名作を遠い昔に映画館で観た思い出が壊れてしまうような心情になるからで、何でも価格破壊をするべきではないという抵抗感を感じた。

  今、食の安全が重視されている。外国から輸入する食品のチェックも限界があるようで、中国の食害という問題が浮上して来ている。大型スーパーで低価格の野 菜が販売されている。経営者によると大量仕入れでコストが押さえられていると説明していたが、栽培のルーツを遡ると想像もしなかった危険が秘められている ことはないのだろうかと疑念を抱く。

 ある社会学の専門家が興味深い発言をしていた。これからの買い物は、店より店主の人柄を判断するべきというものだが、弊社もそんな経営者と思われるしっかりとした哲学と信念を大切にしたい。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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