2013-06-14

学びの知恵  NO 3310


 先月の末から日本を離れていたが、そんな月末の日に「幸せ列車」のコラムに投稿されていた「イタリア人たちから学んだ財産」とタイトルされた文章の内容が秀逸だった。

 執筆されたのはイタリアに在住される「藤原トミーさん」という女性だが、一部を抜粋して紹介させていただこう。

「ローマにやって来た頃、耳に残った言葉を想い出しました『一年住めば、その国について一冊の本が書けるが、五年住んだら半冊も書けなくなるし、10年住んだら一行も書けなくなる』」

 そんな貴重な体験がしたためられる文章はまさに錦心繍口という趣を感じた私であった。

「日本の常識を物差しにして他国のあらゆる価値判断をしてしまうことは実に非常に大きな間違いなのです」

「いずれにしても何事もすべて相手を認めることから始まる。これが愛なのです。決して相手を否定してはいけません」

「今、私がこうして言語と歴史と民族性も異なる日本文化とイタリア文化を、無駄な比較をすることなく敬意を持ち、愛することができるのも、日々の生活の中でイタリアの人たちから学んだ大きな財産と言える」

「そして、これからも、日本人としてのアイデンティティーを失うことなく、どんな時にも背中を正し、堂々と生きていこうと思う」

 世界中に日本人が存在している。その地で独特の慣習に悩まされている人もおられるだろうが、彼女は「郷に入れば郷に従え」という言葉も書かれており、それは長年のご体験から学ばれた知恵のような気がした。

 お会いしたことはないが、この世に生ある内に一度はお会いしたい人物の一人である。

 ゴルフの全米オープンが始まり、松山選手が出場してるのでエールを送りたいところだが、先月に全米シニアで優勝した井戸木選手が国内の大会で驚くスコアを記録していた。

 ワンイーグルに9バーディーで、何と「51」で11アンダーのラウンドだった。シニアに登録されてからまだ浅いが、急に陽射しが中ったように活躍が始まった。飛距離が出ないところからウッドを多用し「六本木」という愛称も贈られているが、今後の彼の活躍に期待をしよう。

 一方で、女子のサントリーレディース・オープンも始まっている。テレビ中継を観ていたら、解説者が「難易度が高い」の言葉で知られる人物だし、女性の解説者は「あのう」のオンパレードで聞き苦しいプロだった。

 何度も書くが、プロデュースで最も重要なことはキャスティング。そこで妥協したり間違ったら最悪である。リスナーの存在から逆に捉えて考えて欲しいものだ。
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