2012-11-24

洞爺から室蘭、そして函館へ  NO 3109


 洞爺で宿泊した「乃の風」リゾートだが、友人からの紹介からだろうか最上階の部屋で、身体のことを考慮してくれたようで、エレベーターに近い場所だったので助かった。

 昨日の号で書いた夕食のことだが、バイキングと食事処の選択が可能で後者を選び、静かな雰囲気の部屋で専属のスタッフによるサービスを受けた。

 フロントから部屋まで案内してくれたのは男性で、部屋の中の説明をしてくれたが、この食事処担当の女性スタッフの対応には感じ入ったことがあり、持参していた「ぽち袋」に新札を入れ「有り難う」と手渡した。

 下には私の姓を書き、上には天眼鏡で確認しなければ読めないぐらい小さな平仮名文字で「きもち」と書いておいたが、こんな変な「ぽち袋」は初めてだっただろうと想像する。

 彼女は青森県出身と聞いたが、訛りもなくスムーズな日常活用語でさりげないスマートさが中々のもの。こんなスタッフに恵まれたホテルは「人材」ではなく素晴らしい「人<財>」を得たと誇れるだろう。

 この地の温泉の湯は有馬温泉に似て茶色で、10分ほど入っていただけなのに、部屋に戻ると「ぽかぽか感」があり、温泉らしい自然な効用があるような気がした。

大浴場は9階にあり、浴室の中に設けられた階段で上に行くと露天風呂があるそうだが、残念ながらそこには行けずに我慢した。

 朝食も食事処で同じ女性スタッフが担当してくれた。和朝食というメニューだが、結構ボリュームがあったのでセーブをしなくてはならなかったが、「ふっくりんこ」の御飯だけはお代わりをした。

そ うそう、緊急時以外は電話をしないだろうと思っていた会社からの電話が夕食の最中に掛かって来た。過去に鹿児島県指宿のホテルで夕食中に「幼馴染のお姉さ んがご逝去されました」という電話があったので、表示された会社の電話番号を確認して<これは大変だ!>と恐々出ると、遠方のお客様からのご依頼で担当さ せていただいた葬儀の導師さんが私のことをご存知と仰られたそうで、そのお寺さんのお名前を耳にし、その方が大阪府仏教会と大阪市仏教会の要職にあられる お方だと説明しておいたが、ご当家が檀家総代さんであることを知った。

 今年は不思議と檀家総代さんのお家のご葬儀が多い。今日会葬に参列したお家もそうで、特別に「御老院」様がご焼香に来られていた。

 話を元に戻すが、朝食を終え荷物を持ってフロントにチェックアウトに行くと、もう送迎してくれている車が玄関に着けられていた。これで3日間連続でお世話になる訳で恐縮の極み。洞爺から山を下って内浦湾に沿って一路室蘭に向かった。

  広い駐車場のある立派な葬祭式場「市民斎場」に到着すると、前日の苫小牧のように玄関にスタッフの皆さんが並んで迎えてくれており、またまた恐縮の極み だったが、数件お入りになっておられるお客様様の存在に配慮しながら、幾つかの式場を見学させて貰ったが、細やかな部分にも気配り心配りがされていること に気付いて嬉しく思いながら、通された事前相談専用ルームの机の幅に拘ったそうで、お客様と説明するスタッフとの距離の理想を徹底的に研究したという秘話 に、さすがに社長らしい感性だと感じ入った。

 苫小牧や室蘭でのご不幸で、この「市民斎場」をご利用されるご遺族は間違いなくお喜びに なっておられると確信する。葬儀は「業者選び」が全てだと言われており、非日常的なことだからこそそれが何より重要となり、「えらいことをしてしまった。 業者選びが誤りだった」と二重の悲しみに遭遇されないことを願ってしまう。

 そんな室蘭での時間を過ごし、次の目的地である函館に向かうために東室蘭駅まで送って貰ったが、3日間も運転を担当してくれた彼が、「荷物が重いですからホームまで」という言葉は嬉しかったが、余りにも甘え過ぎなので遠慮して「みどりの窓口」へ行った。

  函館行きの特急列車は何度も利用したことのある「スーパー北斗」だが、私は「振り子」仕様のこの列車が苦手。カーブを高速で走行可能なように車体を遠心力 で傾ける機能だが、どうも不自然な感じがして気持ちが悪くなる。そこで勿体ないが、少しでも頭部が振られないように枕のあるグリーン車を選択した。

 内浦湾に沿って函館まで約2時間の列車の旅。湾の向こう側に山頂に雪を頂いた駒ケ岳の姿が見えるが、近そうで遠いのが北海道で「北海道はでっかいどう」というCMを思い浮かべる道中だった。
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