2007-06-25

覚悟を決めて?  NO 1900


 この季節が大嫌いな私、なぜなら昔から体調を崩し易く、その要因になっているのがエアコンの使用のようである。

 ずっと「声」を仕事にしてきた歴史、最も大切にしなければならない咽喉の状態に変化が生じる。2年前、余りにも忙しくて食事を何度も抜いたら咽喉に炎症を来たし、一週間の入院を余儀なくされ反省したことを思い出す。

 それに似た軽い兆候を感じ始めたのは2週間ほど前だったが、どうも前回とは様子が異なるみたいで朝から真向かいのお医者さんへ。

 今週は講演もあり体力回復が重要だ。そんなところから先生のご配慮で予約を入れていただき大規模総合病院に行ってきた。

 昨春に手術入院した病院は、いつも大混雑。半日どころか1日を費やしてしまう覚悟がいる。そこで今回は出来るだけ待ち時間がない病院をお願いした事情もある。

 紹介状を頂戴して予定時間に病院へ。初めてのところから服用している薬のリストや自分で作った「身体の歴史」を持参、受付で保険証を提出して手続きをした。

 しばらくすると名前が呼ばれ、受付に行くと女性が「どうぞ」とエレベーターに同乗、診察の受付場所の案内から待合所まで連れて行ってくれた。

彼女はニコッとして「ここでお待ちください」と告げると戻って行ったが、<こんな病院初めて!>との思いに「サンサンてるよ」さんの創作落語「究極のホスピタリティ・サービス」を思い出した。

 待たされることを覚悟しながら掲示されているポスターなどに目をやる。そこに「書類に関する費用」という1枚に目が留まった。

「役所提出用死亡届2,100円」とあるが、それが保険会社提出用になると一気に「5,250円」となっており、その他の様々な項目を読みながら勉強になったし、一方には「糖尿病バイキング フランス料理」という院内イベントの案内にもびっくりした。

 そんな時、何か自分の名前がスピーカーで呼ばれたような気がした。診察室から少し離れた場所に居たので聞こえ難かったようだが、<ひょっとして!?>と思って先に確認しておいた診察室のところまで行ってみた。

そこで「お兄ちゃん、2診の部屋やわ!」と親切に声を掛けてくださったのは80歳ぐらいのお婆ちゃん。中側にも待合のベンチシートがあったのである。

すぐに「久世さ~ん」と診察室から看護師さんが出てきて、緊張しながら診察室へ入った。

「どうぞ、こちらへお座りください」と言われて驚いたのは、若くて美人の女医さんだったから。先に書いた問診プリントを手にされ、そこからこれまでの経緯を説明、診察が始まった。

 そして下されたのが「お薬が強過ぎています。それが原因です」との結論。その要因は体力低下があったよう。やがていただいた処方箋には4種類の薬が記入され、次回の診察日を伺ってから病院近くの薬局で購入してきた。

 今回に学んだこと、それは臆病な性格である筈の私が<!?>と感じながら中々検査を受けなかったこと。それは「大病院は待たされる!」との思い込みがあったからだが、そうして時間が過ぎると入院という問題に至る危険性があるわけだ。

 もっと早く決断して受診していたら楽だった筈。身体の異変を少しでも感じたらすぐに医師の診察を受けるべき。そんな行動が自身の寿命を延ばすことにつながるのだろう。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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