2004-01-04

アメリカナイズ?   NO 657

今日は、「石の日」だそうだが、語呂合わせをするなら新年だし「意思」か「意志」の方がいいのに。また、医療ミスのないように誓う「医師の日」であれば、悲しい「遺子」が生まれないのにと思ってしまう。

 写真は、社葬の始まり。お寺様の入場である。宗派は関西地方に多い「融通念仏宗」。特徴的なこととして「ご本尊」を先導されて入場される。

 大きな傘は「ご本尊」と「導師」に、総勢15名様の厳粛な瞬間だ。

 宗教者を迎える際の緊張感は高いもの。僧列の光景だけで式場が「儀式空間」となり、私の目が音響システム機材のレベルに向く。

 これまで体験した司会、僧列で最も人数が多かったのは、各宗派約300名というご入場。控え室の出立から式場に全員が着座されるまで14分も掛かる壮大な光景で、太平洋戦争全物故者追悼式だった。

 同宗派のケースでは、ある高僧の表葬式。90名のご入場であったが、本堂入り口での草履整理が大変だった。

 さて、この写真の社葬が終わった二日後、名古屋から来られていた会葬の方にお手紙を頂戴した。その一文に「貴社のサービスにTDLサービスを感じた」とあり、それが東京ディズニーランドの格調高いスタッフサービスのことと知って、何と恐れ多いことかと驚いたことがある。

  日本の美学に「さりげない」心配りや気配りがあり、それらは高級旅館の女将さんたちが実践されているようだあるが、TDLサービスはサービスの心情を見事 にコンセプト化させ、全スタッフに誇りを抱かせ結実されている見本のようで、我々葬祭サービス業が参考にするべき世界でもある。

 昨日、娘夫婦が孫を伴ってUSJに行ってきた。そこで、いかにもアメリカナイズされたTDL的なサービスを知った。

 タイムマシーンの物語で人気の映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のコーナーで、規定の身長に満たない孫に手渡された1枚のカード、そこに<やってくれる>と感じる言葉が添えられてあったので下記申し上げる。

 『 諸君! 今回は私の発明した自信作デロリアン号に乗れなかったのはほんとうに残念だなぁ。だが、大きくなって次に来た時は真っ先に乗れるよう、私のクルー全員に伝えておくぞ。だからこのカードをわすれるんじゃないぞ。ではまた会おう! 』

 通し番号が刻印された洒落た絵葉書みたいなカードだが、発育して身長が伸び、このカードが使用できる際に想像される光景には「サービス」という意味が光るような気がしている。

 こんな発想がプロデューサーの仕事。このカード1枚が、私に大きなヒントを与えてくれた日となった。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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