2008-02-07
お誘いが NO 2115
一昨日に秒針が停止した腕時計、近くに便利な店舗があったので持参した。
表に掲げられた看板だが、その中に「時計の電池交換」という表記もあり、靴の修理、鍵の製作、表札など、何でも対応という便利屋さんだった。
随分前から存在していることを知っていたが、詳しく看板を見たこともなく、扉を開けたのは初めて。応対に出てきた店主らしき人物の顔を見てびっくり、よく銭湯で会う人だったからだ。
電池交換をと差し出したら、1分も経たない内に「まだ、電池が残っていますよ」とのこと。何かの原因で一時的な故障が発生したようで、「動き始めました」ということで無料だったが、あまりにも申し訳なくてシューズ用のクリームを購入してきた。
もう20数年愛用しているセイコーの時計だが、薄い「つくり」が気に入っており、今、ご機嫌に動いている。
昨号で友人の結婚40周年記念旅行に誘われたことを書いたが、今日もあるご夫婦から旅行に誘われた。
日曜日と祝日を休みとされ、ずっとこれまで冠婚葬祭以外は休むことなく働いてこられたご夫婦だが、行きたいと思った時に足腰が弱っていたら行けないよとア ドバイスしたことから進展し、「月に一度は日、月と連休使用かな」と決断される寸前まで至っており、夏を迎える頃までに実行されるだろうと予想している。
どちらのご夫婦にも共通していることがある。温泉らしい温泉に行きたいとの希望があり、ホテルより浴衣で館内を行動できる旅館がよいとのことだった。
そんな両者の要望をまとめていくと、どうも東北方面が候補となる。名古屋から仙台へのフェリー利用や、舞鶴、敦賀から秋田方面へのフェリーも考えられるだろう。
しかし、フェリーはどうしても船中泊となり行程日数が増えてしまう。そこで飛行機とレンタカーを利用するのが便利だが、得意の時刻表を駆使してローカル線を利用するのも楽しいだろうし、東北らしい「ひなびた」温泉めぐりも候補に考えたい。
友人に保険会社の個人年金に加盟していた夫婦がいる。それは65歳から出掛けるという旅行費に充当するように考えて契約したそうだが、掛けていた苦しみが楽しみの実現として目前にやってくる喜びを表し、3人で「よかったね」と乾杯をしてきた。
担当させていただくご葬儀で、これから夫婦で余生を楽しもうと思われていたのに、残念にもご伴侶に先立たれて落胆されているケースも少なくないし、ご入院先の病院で「元気な内に行っておくべきだった」と後悔されている方々を多く目にしてきた。
人間は欲望があるから「生きる意欲につながる」との格言もある。孫や曾孫の成長を楽しみにしながら余生を楽しむ中で、行ってみたいところがあることだけでも幸せかもしれない。