2007-07-25

究極の葬儀空間  NO 1928


 昨号で<HOME>接続の「サンサンてるよ」さんの「蓮」のページをじっくりと読み返した。函館の女性「水冠」さんが発信されるコラム「迷いの窓」を髣髴するとも書いたが、このお二人の文章に共通するある作品を思い出していた。

それは、偉大な芥川龍之介さんの箴言集とも呼ばれる作品の中の一説、確か次のような文章だった。

『文章の中にある言葉は、辞書の中にある時よりも美しさを加えていなければならない』

 駄文の列記で号数だけを重ねるこの「独り言」とは全く異次元のお二人の文章、発信のエンターボタンを押す気持ちが萎えてしまいそうな思いに襲われているが、改めて「書く」ことは恥を「掻く」ことと割り切り、生きた証しをしたためることに。

 夕方、車で神戸に向かった。往路は私が運転し、後部座席に妻とチーフ・パーサーを乗せて出発。阪神高速道路の環状線から神戸線に入ったところで電光掲示板に「渋滞」の標示。反対車線の事故で脇見運転が原因とあった。

 事故現場は神戸市内に入って間もなくのところだったが、消防自動車まで来ており、ちょうど処理を始まった頃。まだ数台の事故車両が追い越し車線に並んでいた。

 目的地は、かなり山手。高速を降りて有馬街道を上がって行くところで想像以上の渋滞になった。2車線あるが左車線はバス専用レーン、<これはまずい!>とガソリンスタンドに入って給油、そこから方向転換して新神戸駅の横から抜ける長いトンネルに向かった。

  中は排気ガスが充満していたが、車の流れは順調。目的地に近いインターで降り、そこから新興住宅地の中を通って有馬街道へと思ったのだが、どこかで曲がる 地点を間違ったよう。ナビを確認しても新しい道路なので標示されないので大変。そんな時に相手さんのスタッフから電話が。

「今、何処ですか?」「**という交差点を通過しました」「オートバックスがありますから」「分かりました」

  そんな会話が延々と続いていたのだが、上記のやりとりがあったのは、ちょうどオートバックスを過ぎたところだったから大変。いつまで走っても見当たらない のは当たり前。そうこうしている内に、「**の前を通過」というところで「そこで停車して待っていてください」となった。

 しばらくすると黒い車が申し訳なくも先導案内に。5分ほど走ったところにオートバックスの信号に出た。

 そんな事情で相手さんには失礼この上ない迷惑を掛けた。私が乾杯の発声を担当することになっていたそうで恐縮の極み。電話のやりとりの中で「代行者」ということで進められることに。誠に以ってごめんなさいと手を合わす。

 玄関からフロントのあるロビーに入ると立派な花がいっぱい並んでいる。誰もが知る芸能人や放送局からのものもあり、<さすがに!>と思いながら階上へ。ちょうどピアノ演奏が始まるところだった。

 神戸のメンバーが「これからの時代のフューネラル・ハウス」というコンセプトで建設された見事な式場。多くの宗教者も出席されていたが、皆さんが衝撃的な感嘆のお言葉を掛けられていた。

 祝電を送られた人達に著名な政治家が多く、今冬にイチロー選手とトレーニングを共にしたというように、社長の交流関係の広さを顕著に物語っていた。

 帰路はチーフ・パーサーが運転してくれる。そこで薄い水割りを飲んだところへ社長が来られ、スタッフを手招きされてシャンパンを準備。別室で2人の乾杯タイムで話し合い。

神戸で大きな話題を呼ぶことは間違いなく、何れ他社もハードの似通ったものを建設するだろうが、中で行われるスタッフを含めたソフトは完全オリジナル。ご利用されるお客様の満足度が驚くほど高いと確信してきた。

 外観に「葬儀」という文字はない。フューネラル・ハウス「迎賓館」という名称。同業者の皆さんが見学されたらさぞかし衝撃を受けられると断言する。
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