2012-04-22

忘れないで欲しいこと NO 2908


 またも爆弾低気圧なのだろうか、四国や山陰などで強風や突風が吹き荒れ、鳥取では何台ものトラックが横転していたし、JR北陸線も列車の運休が相次いだそうだ。

  ニュース映像で高知竜馬空港の電光表示に欠航という文字が目に留まった。過去に高知から福岡へ飛ぶのに大変な目に遭ったことがあった。気象調査をしている ところから欠航するかもと心配していたら、出発しますと案内があってホッとしながら搭乗したら、福岡の天候が悪いそうで機内で1時間ほど待機していた。

  その時の高知空港も風速20メートル以上の強風で、機体が驚くほど揺れていたので<降ろしてくれ!>と思っていたことを憶えているが、福岡上空で大揺れし て恐怖体験をしたし、博多駅から特急「つばめ」に乗ったら降り出した雪が積もり始め、車窓から真っ白な景色となって驚かされたことも懐かしいところだ。

 さて、大きな問題になって世間を騒がせたオリンパスだが、注目された株主総会のニュースの中に「会社の金庫に内視鏡を入れろ」という野次があったそうで、思わず拍手して座布団を贈りたくなった。

 ウイットと言うのだろうか、川柳などでも感心することがあるが、世の中には賢い人の存在があるものだと学ぶことになる。

 ネットのニュースのページを開いてみると「夫婦で温泉へ。テレビで話題。一泊二食で1500円」というCMがあったが、伊豆、箱根、京都、南房総などにそんな金額が表示されている不思議な宣伝に疑念を感じた。

 昨号にも書いたが、何事も限度を超えればおかしくなり、それは崩壊の始まりの道というのを歴史が物語っている。観光地のホテルや旅館の経営が厳しいのは理解出来るが、こんな紹介ビジネスと契約するのは自らの首を絞めることになると断言する。

 ホテルや旅館のHPを検索したら、公式HPより先に何社も紹介業者が出て来る現実は異常ではないか。

 昔、デパートの中にブライダル相談所という紹介ビジネスが多かったが、多くのホテルと契約しながら、キックバックの多いところを紹介する姿勢から嫌われ、その大半が姿を消した。

 お客様のために紹介をするのではなく、自社利益を第一として構築されていた事実。それらが馬鹿らしくなってホテルが次々に契約を破棄し、ブライダルフェアを積極的に取り組み出した歴史もあった。

  ホテルの大半が厳しい経営状態にあると分析されているが、随分昔に指摘していたことが現実を迎えたようで相談も多い。社葬や合同葬などを大規模寺院で執り 行われることが少なくなり、それらが全天候型という恵まれた環境のあるホテルでの「お別れの会」や「偲ぶ会」に変化して行ったのだが、ホテルが得意とする 「おもてなし」と「飲食」だけを重視し、仏事の本義である第一部をあまり理解しなったことから、それらも行われることが少なくなってしまった訳である。

  バンケット部門の著しい衰退傾向で考えられたのが、自社ブランドの売り出しだが、それらは随分と昔から存在していた物。料理長の作ったカレー、スープ、ド レッシングなど瓶や缶詰などもそうだが、今は「お持ち帰り」や「直接店頭販売」というケースのサービスも始まっている。

 21世紀は無駄省きと社会賛同、社会歓迎されなければ発展しないと言われているが、何事も本義を忘れて逸脱すれば誤ってしまう。原点を真摯に学び、温故知新という意味を改めて考えて欲しいと願っている。

 我が葬儀業界にも紹介会社が蔓延り出した。中には悲しみにくれられるご遺族を二重の悲しみに陥れるところもある。スーパーやコンビニに人生最後の大切な儀式を依頼するシステムにも寂しい時代の到来のような気がしてならないこの頃だ。

 葬祭業はプロの仕事の世界。悲嘆を理解しようと努力する姿勢が大切。決して「ビジネス」という言葉で表現するべきでないと信じたい。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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