2009-03-16

神様の病院で  NO 2366


 2月は短く28日しかなかったが、明日で入院してから丁度1ヶ月になる。救急車難民みたいな状況から現在の病院に運び込まれて助かったが、車内で「さようなら」という危険性もあったのだからゾッとする。 

 過日、MRIの画像を見せて貰ったが、5ミリほどずれていたら「さようなら」だったようで、いよいよ悪運が強いと再認識、悪運の文字が「開く運」に感じられるので有り難いことだ。

 もしもあの日に「さようなら」だったら、命日を関西風に計算すると今度のに曜日が五七日、三十五日になり、閻魔大王との対面の日だった。それがこんな「独り言」を発信できるのだから幸運である。

 さて、この病院、次々に夜間の救急患者が到着する。特に多いのが土曜や日曜日だが、多くの病院が休日発想している中、この病院には拍手を送りたい心境になった。

 病気に昼間も夜間もなく、ましてや曜日なんて全く関係なく発生する。それが時間や曜日によって寿命が左右されるとは許せない問題。医療関係者に意識改革を促したいものだ。

 この病院が掲げる理念に「全人医療」という読んで字の如くという言葉がある。故に誰でも受け入れてくれるのかもしれないが、ホスピス病棟まで備えたキリスト教の病院で、朝と午後には讃美歌や聖書の朗読が流れている。

 脳血栓など脳梗塞は発症から時間との戦い。医師のアドバイスから救急車の車内に備えられた点滴で画期的に回復するケースもあり、そのタイムリミットが発症から1時間30分だそうだが、誤った投与の危険性と副作用の問題もあり中々難しい選択になるようだ。

  この「独り言」をご笑覧の皆様で大阪市内に在住されるなら、もしも脳疾患に遭遇されたら救急車を要請され「淀川キリスト教病院」と伝えられたよいとアドバ イス申し上げる。私の体験から、しっかりとした医療技術に支えられたチームスタッフの存在があり、高レベルな処置対応をしてくれると推薦申し上げるところ である。

 その病院とも後1日でお別れである。リハビリ専門病院へ転院することになったのだが、やっとコミュニケーションが結ばれた多くのスタッフの皆さんとのお別れは寂しい限り、心から手を合わせて次に移ろうと感謝している。

 理学療法士のMさん、初対面の時に妻と共に「ピピの民ちゃんそっくり!」と驚きましたが、あなたのお陰で座ることと立つことが可能となり感謝しています。素晴らしい笑顔をいつまでも。有り難う・・・合掌

 作業療法士のUさん、やさしくて品のある言葉で説いてくださった右手筋肉のメカニズム、あれは大変分かり易くて説得力がありました。お陰でベッドの上で何度か動かすこととなり進化することが出来ました。有り難う・・・合掌

  言語療法士のYさん、食事の配慮にも感謝していますが、ひたむきに私の声を取り戻そうとご尽力くださったことに感謝しています。あなたが選曲された「月の 砂漠」ですが、これからの私の生涯にあって忘れることの出来ない曲となりました。声が戻ったら、まず最初に歌いたいと思っています。有り難う・・・合掌

 散髪屋さんの前を通れば、オヤジさんがハサミを手に追い掛けてくるのでは?というような伸び放題の髪。リハビリ病院で日々を過ごして退院する際には仙人みたいな風貌になっているかもと想像している。

  そうそう妻の急病だが、病院で検査を続け、手術は大分先になりそうとのこと。それまでは痛み止めの薬で対処するそうで、元気だけが自慢だった妻も、ついに 手術を受けなければならないようで、ちょっと可哀想な思いを抱き、ついでにメタボが解決出来たらなあとも願っているのです。

 人は欲望が あるから「生きたい」と思えるのである。社会復帰をして「やらなければならない」ことを実行するのは勿論だが、一方で、私には孫をこの手で抱きたいという 強い願望があり、どこかへ出掛けた際、怪我をさせないことと共に、力不足で助けられないなんて悲劇が嫌だからで、懸命にリハビリに取り組んでいる。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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