2008-06-26

正道を歩もう!  NO 2235


 人気作家の渡辺淳一さんが提訴を目的に中国へ行かれたニュースがあった。ご著書の海賊版が多く出回っている事実に耐えかねられたようだが、何でもありという中国の国民性には驚かされることばかりだ。

 資生堂の化粧品のニセモノも横行しているそうだが、いつの間にか静まってしまった餃子問題など「食」に関することだけはしっかりとガードして欲しいものである。

 大地震で明るみになった「手抜き工事」など、自分の儲け第一主義の姿勢に恐怖を感じるが、子供や孫が生活する場と考えれば手抜き工事なんて出来ない筈だ。

 そんな思いを抱いていたら岐阜県の牛肉や豚肉の偽装問題が発覚、続いて組織的確信犯という「ウナギ」の産地偽装まで表面化、そのウナギが中国産と言うのだから別の意味で恐ろしく感じてしまった。

 日本人は、いつからこんな破廉恥極まりないことをするようになったのだろうか。世界に誇れた筈の「恥の文化」が稀薄しつつある現実が衝撃的な昨今である。

  友人にゴルフが生き甲斐という人物がいるが、彼の影響を受けた私は心から感謝をしていることがある。ゴルフとは他人にやさしく自身に厳しいスポーツ、審判 がいない故に自身がジャッジするという特異性があるが、ルールの他に重視されるのがマナーであり、そこに人格がはっきりと見事に表現されてくるからだ。

  昨年、男子プロと女子プロの世界でスコアの改竄問題が起きていたが、ゴルフを楽しまれる常識人なら絶対に信じられない行為。そこにスコア成績につながる 「お金」の問題が絡んでおり、冒頭から書いた全てに共通する「お金」の問題を凝縮するように物語っているような気がする。

 社会全体に何かがおかしくなっていることは事実、それらが教育の歪という学者もいるが、物事の優先順位を誤ることだけはやりたくないもの。

  今、地球環境問題に関してコンビニの営業時間短縮が提起され、業界側が猛烈な抵抗感を示されているニュースも報じられていたが、深夜営業で「駆け込み寺」 のように救いを求めてくる弱者の存在は確かにあろうが、少年犯罪や強盗範の被害で若い命を失ってしまった店員さん達のことを忘れてはならないこと。そんな 発言が経営者側から出なかったことに寂しい思いを抱いてしまった。

 我々の葬祭業という仕事の世界にも予想しなかった問題も起きている。数日前にも同業他者から聞いた話だが、儀式として送られることを否定され、現実的な表現で恐縮だが「処理してくれるだけでよい」というニーズが増えてきていると言うのである。

「旦那寺のお布施が高額だから、小額で済む同宗派のお寺さんを紹介して」とか、この際に宗教を変わってもよいから人柄のよいお寺さんの紹介を」というようなケースも増え、それらは、寺と家が絆としてつながる檀家制度の崩壊を顕著に物語る現実のような気もしてしまう。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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