2004-08-31

ソフトの販売?  NO 899


 深夜の2時頃まで、時折に強い突風が吹く。その度に我が家が揺れ「ミシミシ」と不気味な音。二匹の猫が1階にやって来て机の下に潜んでいた。

 大阪は、台風一過。青い空だが北の方向に真っ白な入道雲。まだ日差しが強くとも、風の香りにさわやかな秋の訪れが近いことを感じる。

 明日から9月だが、明日はモーニングを着用しなければならない。<夏用でいいか?>なんて考えているが、その本番が終わったらそのまま出張する。

 時間的な問題と携行する物の存在から車ということだが、また往復1200キロ程度を走行することになる。

 さて、あるお客様の偲ぶ会だが、当日にご用意される返礼品の打ち合わせにスタッフが参上。そこで提案申し上げたのが「形見分け」をヒントにしたこと。故人のお着物から小物を創作するというものだった。

 和服がお好きで多くの着物を遺されている。それらを小銭入れやハンドバックの生地として用いる。そんな提案にご興味を抱かれたようで、専門業者との打ち合わせに進んだ。

 案内状、返信用葉書、式次第、挨拶状などもすべて手作りのオリジナル。当日はメモリアルコーナーの設置も予定されているが、これらを会場であるホテルに発注されても「定番形式」しか出されてこない。

 「葬儀社がここまで進んでいることにびっくりしました」とホテル側の声。それらは、お客様の知るところとなり、一挙に弊社の信頼アップに。担当スタッフとのコミュニケーションの「絆」が深まる。

 個人的な規模で行われる偲ぶ会に対し、大半のホテルは「法宴」と名付けて会食主流。ご遺影の前に花を置いた形式的な祭壇を設け、そこで献花だけを行い食事をする。<どこに『偲ぶ』意義があるの?>と問いたいが、それが寂しい現実だ。

 あるホテル社葬から面白い事件が発生したことがあったので紹介しよう。弊社が担当した社葬、そこに参列されていた方の会社で社葬が行われた。

 会場となったのは東京のホテルだが、会葬礼状と返礼品についてホテル側から制作依頼が。お客様が見本として持ち込まれた物が百人百様で文章が異なることを知られ「何とか」という注文だった。

 弊社は、総合プロデュースを担当する会社。故人の人生から施主である会社の考え方が把握できなければ創作不可能と伝え、単なる物品販売はいたしませんとお断りした。

 その次の日、今度は施主である会社の総務部長さんからの電話。「ホテルが出来ないので何とか」と切望いただいたが、事情と信念をお伝えし鄭重にお断り申し上げた。

 その礼状の文章だが、司会進行のコメントからメモリアルコーナーの文字表記などにも関連し、与えられた時間の「ドラマ」の重要な位置づけがされている。その一部の制作販売となれば何の意味もないのである。

 今後、そんな出来事が増えてくるように感じている。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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