2004-08-30

恐怖の夜  NO 898


 お葉書を頂戴した。くださったお寺さんの顔写真が掲載されている。裏側にF50号という油絵が印刷されてあり、「創部70周年OB・OG展」のご案内が。

 9月7日から12日まで京都二条駅御池通り東にある「ギャラリー・独歩」で開催される創部記念の作品展示会だが、主催は龍谷大学学術文化局美術部「アーチスト会」。

 このご住職、様々な特技を持っておられる。音楽、空手、陶芸などにも造詣深いが、ある葬儀でお会いした時、私がしきりに後頭部を押さえていると「頚椎を痛めているようだね。お寺へ来なさい」と言われた。

 不思議に思いながら夕方に参上、部屋に案内されて驚いた。当時ではハイテク技術と言われた中国針灸の電気設備が完備され、寝台にうつ伏せになると早速治療が。

 解説いただきながら中国鍼を打ってくださる。そこにコンピューター制御された電気が流れる。それが何とも言えない心地よかったことを記憶している。

  時折、ひょこっと事務所に来社される。「葬儀社さんは大変な仕事だ。身体に気をつけて」と、いつも栄養ドリンクを差し入れてくださるやさしいお人柄。しか し、「とりあえず」という画題が表記されていた作品は、やはり芸術の域。一目拝見しただけで「プロ」という世界を感じるものだった。

 さて、事前相談のお問い合わせが多い。今月は東京、千葉、姫路からも頂戴した。その中の2件は弊社が担当した葬儀に参列された会葬者。「地元であんな葬儀のできる葬儀社は?」ということで、日本トータライフ協会に加盟するメンバーを紹介した。

 「あんな葬儀」という言葉の意味が難しい、どの部分をそのように感じられたのかと伺ったそうだが、「初めて体験した葬儀でした」とおっしゃたそう。

 ご出棺の後、「君達は何者だ?」と問われたことが多くあるが、それだけ弊社の葬儀が変わっているのだろうか? 

 <何か問題が?>とお答えすると、「不思議な葬儀だった」とのお言葉が。そんなところから、スタッフ達の間に「不思議な葬儀社」という言葉が流行している。

 猛烈な台風の襲来で九州、四国、中国地方は大変だったみたい。「近畿は午後9時頃から〇時頃が圏内」というテレビのニュースから、自宅3階の窓のシャッターを早めに降ろしたが、10時になっても台風らしい気配がない。

 ネットで台風情報を確認すると、22時現在、鳥取県倉吉市付近とのこと。<もう安心だな?>と思っていたら、11時前頃から兆候が。11時を過ぎた頃から雨が強くなり風も出てきたみたい。

 ヒューという電線や路地を吹き抜ける不気味な風の音、<やってきた!>と感じて急いで2階のシャッターを降ろす。

 何時まで続くのかは分からないが、怯える2匹の猫と一緒に、揺れる欠陥住宅の夜を過ごしている。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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