2013-08-28

逸れることを願い  NO 3381


 大嫌いな台風が近付いている。海水の温度が高いので勢力が強くなると予想されるが、日曜日前後に大荒れの天候になりそうだ。

 これまでの人生で幾つかの台風を体験した。ジェーン台風、伊勢湾台風、第二室戸台風などが強烈な印象として焼き付いているが、ニュースで知るところとなった「洞爺丸台風」や「狩野川台風」なども記憶に残っている。

 青森と函館を結ぶ青函連絡船が台風の影響で数隻が被害に遭い、多数の犠牲者を出してしまったが、予定を変更して乗船せずに助かった人もおられた逸話もあるし、人の人生とは不可思議な何かに包まれて生かされているようである。

  かつて航空機事故が5件も続いた年があったが、その一件目となった全日空機の東京湾墜落に関し、搭乗予定だった角界の人物が札幌で偶然に知人に逢い、予定 を変更して次の日の帰京にしたら、搭乗予定だったその飛行機が墜落事故を起こしたのでドラマティックな命拾いをした逸話も語られている。

  台風の影響で通行止めになって大変な目に遭ったことが2回ある。一回は広島県の千代田インターチェンジで降ろされ、もう一回は山口県の小郡で降ろされたの だが、自然の猛威である台風に腹を立てても仕方なく、瀬戸内側に出て国道2号線を走行して九州へ随分と遅れて到着した体験であった。

 こんな出来事はまだ恵まれている方で、友人が旅行先の山間部の旅館で豪雨の土砂崩れに遭遇し、3日間滞在を余儀なくされた体験をしている。

 強風の中を走行することは本当に危険である。小郡で降ろされたる前、山陽道のトンネルを抜けた瞬間に前方を走っていた大型トラックが横風を受けて片側のタイヤが浮き上がる出来事を目撃し、そこからそれまでの半分ぐらいの速度に落としたことを憶えている。

 台風で講演の日程が変更されたこともあるし、予定されていた大規模な社葬の日程を変更した際の大変だったことは今でも忘れられない思い出である。

  弊社の歴史の中で第二室戸台風の襲来は強烈だったそうだ。四天王寺近くで執り行われていた葬儀があったそうだが、日程を変更しましょうかと喪主様に提案し たら、「台風は逸れるでしょうから決行しましょう」と言われたのでそのままで進めたら、想像もしなかった強風に襲われて誰も式場から出ることも出来ず、一 人の参列者も来られなかったそうで、強風対策をして表側に並べた「樒」も全て飛ばされてしまい、霊柩車やマイクロバスも走れない状況からご出棺も出来な かったそうである。
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