2003-03-16

喧騒を離れて   NO 373

今日、この原稿を発信しているのは静岡県。昨日、急用で夕方から出掛けることになったが、宿泊する旅館が予想もしなかった山の里。

新幹線の駅から車で約20分なのに携帯電話が「圏外」。部屋の中でパソコンを開いてみるとやはりダメ、市街地に出てきてから発信することになった。

 全国各地に出掛けるが、こんな所に温泉が存在していたとは知らなかった。

 倉真温泉というが、倉真は「くらみ」と読むそうだ。

 県道を山の方に走り、やがて案内看板を発見して右折。100メートルぐらい先に旅館らしい建物が見えたが、周囲が真っ暗。それが旅館という確証のないまま直進したが、その手前にある小さな橋を渡るのには度胸が要った。これは、体験した者にしか理解出来ないだろう。

 玄関横にいた2匹の大きな犬が、歓迎してくれるように尻尾を振りながら吠えている。

 やがて部屋に通され、時間が遅かったのですぐに別室で食事をしたが、箸袋の文字を見ると創業明治27年、歴史の宿と記されてあり、袋の裏には「百観音の歌」の歌詞があり、作詞者はこの旅館のご主人。

 この旅館は日露戦争で生まれた観音信仰に由来し、観音様にお参りされる人達を先導案内してくれる犬が数年前までいたという実話に興味を覚えたが、話題を呼んだその犬の写真が館内のあちこちに掲示されていた。

 食事を済ませて大浴場に行くと先客がおられ、「海老がお嫌いなのですね?」と声を掛けられ驚いた。

その方は板前さん。湯船の中で10分ほどお話しをすることになり、旅館の食事は料理の中の「御飯」が重要と偉そうなことを言ってしまって反省している。

 部屋に戻るとお願いしていたマッサージさんが来られており、すぐに始めていただいたが、この方の技術は本物。久し振りに心地よいマッサージに出会った幸せな時間を過ごすことが出来た。

 彼のお名前は「大場光洋さん」。推薦に値する方なのでご了解のうえで芳名を披露申し上げる。掛川方面のホテルや旅館に宿泊された時にはご指名を。きっとご満足に至る筈。

 さて、今日は、静岡にやってきた目的を果たすために今からホテルに行き、夕方に大阪に向かう予定。帰路の東名、名神の渋滞が気になるところ。

 そうそう、名神を走行中、竜王付近の反対車線で大きな事故が発生していた。その影響でこちらの上り車線も渋滞していたが、反対車線は完全な通行止め。対抗する車が1台も来ない。しばらく行ったインターチェンジで反対車線の車のすべてが降ろされていた。

事故は起こしたくないもの。また、巻き込まれたくないもの。スピードと車間距離を守った安全運転を心掛けながら、事故の負傷者が重症でないことを祈る。

 明日は、女将さんから朝食時に拝聴した観音様の歴史を書いてみようと考えている。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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