2014-01-29

もう一つの祈念  NO 3533


今日「水曜日」は「まぐまぐブログ」の発信日。生涯で初めで最後であろう法廷での証人体験談を書いた。

祭壇をバックにご遺族やご親戚が集合写真を撮影されていた。その葬儀を担当したのは弊社かとか、施行された日時などが質問されたが、事実を申し述べるという宣誓をしたこともはっきりと憶えている。

その裁判でのこと、撮影された時間はということになってミステリードラマのシナリオみたいなことがあった。いつも葬儀が始まる20分ぐらい前に撮影していたが、その写真を見たら私にしか分からない事実が秘められていた。

祭壇は弊社のオリジナルなのだが、燭台のローソクが使用済みだったので、お寺様が退出されてからの撮影ということが判明した。これで1時間の差が生じることになるが、そんな証人として出廷することになった経緯は「まぐまぐブログ」でご笑覧を。

さて、お気の毒な事件でご急逝された餃子の王将のトップの方の社葬がホテルで行われた。2千数百人の参列があったそうで、ご生前のご交友の広さと人徳を物語っているように思えた。

きっと開式時に黙祷するひとときがあった筈だが、こんなご不幸の場合にはもう一つ手を合わせたい問題がある。まだ犯人が判明していないそうなので、参列者全員で犯人逮捕を祈念するというものである。

全ての方がそれを願っている筈だろうし、ご遺族や会社の皆さんにも抵抗ない式次第の一部となる筈だし、その願いは故人ご自身も託されたいことと確信する。

こ れまでに全国各地のホテルで社葬や合同葬を担当させていただいたが、宗教者の入らない無宗教形式では「司会」ではなく「司式」バージョンという思いを大切 に考えていた。大切な方にお別れや偲ばれることを単なる「会」や「集い」にしてしまっては申し訳がない。宗教者がお入りでなかっても、やはり「儀式」とし て進めたいというのが私の思い。

日本で私だけという司式バージョンを体験された同業者も多いが、その全員が他の誰にも出来ない世界と驚嘆されていた事実がある。

「参列者に説教的な言葉のひとときがある」「故人への語り掛けがある」「ご遺族へ慰めと励ましの言葉がある」

そ んな発想をしたのは30年も前のことだが、それらが一気に注目されたのは今世紀に入ってからだった。ご依頼のパターンは同業他社、お客様、会場となるホテ ルの三者だが、そんな中に参列体験をされた方というケースもあり、それが何より嬉しい仕事でもあったし、お蔭で北海道から九州まであちこちに出掛けたこと も有り難い思い出となっている。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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