2007-08-23

ルールとマナーから?  NO 1953


 テレビのニュースで横綱の朝青龍が久し振りに外出する姿を流していた。「少しやつれた感じが」とアナウンサーが言っていたが、スポーツの世界にいる人がトレーニングをしなくなれば想像以上に筋肉衰退が起こり、その回復は簡単ではないと考えたい。

 はっきり言って理事長も親方も対応が最悪。おまけにマスコミが変な騒ぎをしてややこしくなってしまったみたいで、横綱が礼節を欠き弁明できない「サボリ」をやったという本質を忘れてしまったような状況である。

 一部に「国際問題に!」なんて報道もあったが、ルール違反が社会で許されないと反論するのがジャーナリストの立場だろうし、才能があるからと甘やかしてきた数々の事実は、間違いなく正道から外れてしまったという歴史を忘れないで欲しい。

 昔、ある俳優が騒がれたことがある。覚醒剤や暴力事件で検挙された史実があるが、「才能がある」とか「人気がある」からとすぐに社会復帰をさせ、やがて再犯で廃人同様になってしまった哀れな末路を迎えていた。

「人を憎んで罪を憎まず」という言葉もあるが、社会にあってミスに対するペナルティは当然のこと。有名人こそ厳しい責務を負うべきで、それらが子供達の教導にあって大切な大人の行動だと考えている。

 スポーツは、何よりルールで成り立つもの。そこには最低限度の礼節を弁えた常識も必要だろうし、強いだけでは亀田兄弟みたいなって気の毒ではないか。

 そんなところからすると佐賀北高校の活躍はお見事、それこそ賛辞に値する快挙である。
今年になってから随分と騒がれた「選手集めに大金が」という問題とは別世界のような公立高校、彼らが社会に与えてくれたさわやかな風に「有り難う」と心から手を合わせている。

 一方で、ルールに厳しいゴルフの世界のスキャンダルに寂しい思いが。参議院議員に当選した「さくらパパ」の問題である。

 一部の週刊誌がスクープした暴露記事だが、「さくらちゃん」が悲しむ気の毒な話題となっている。

 ゴルフのルールに「誤所からのプレー」という項がある。処理を誤り、間違った場所から打ってしまった行動に対するペナルティだが、2打罰だけではなく、それに伴う処理も課されているのである。

 それは「正しい場所から打ち直す」ということで、それを行わなかった場合、次のホールでティーショットを打った時点で失格。それが最終ホールの場合にはグリーン上の離れた瞬間に失格となるルールだ。

 政治家になった「さくらパパ」だが、それによって許されない問題が増えることも確か。2打罰か失格かは他人が決めることではなく、ゴルフは自身が審判であるというスポーツ。「自身に厳しく他人にやさしく」というのが同伴競技者へのマナーでもある。

きっと後悔している「さくらパパ」だが、政治家となれば「公開」されてしまう有名税と考えていないと信じたい。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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