2007-08-06

プロのスポーツ  NO 1936


 モンゴル籍の横綱問題が騒がしい。言われているような仮病は確信犯だろうが、心技体という中の「礼節」を欠いたら日本の国技は間違いなく消滅する。

  弊社が加盟する協会のメンバーが興味深いことを教えてくれた。彼の会社は神戸だが、イチロー選手との交流もあり、シーズンオフにはゴルフやトレーニングを 共にした話しもっ聞いたのだが、メジャー・リーグの契約の細かい内容には驚嘆するそうで、「してはいけないこと」が条件として列記されてあり、その中にゴ ルフはOKだがサッカーは禁止となっており、違反した場合の高額なペナルティも驚くほどのものだそうだ。

 下積み生活から関取になり、や がて入幕して大関から横綱に到達する厳しい相撲の世界だが、二十歳にもならない若者が「タニマチ」に持て囃される社会。そこで大切なことを教えてくれる人 が少ないことも彼らの悲劇、勘違いして芸能人化してしまった関取達を何人見てきただろうかと寂しく感じる。

 横綱も<しまったなあ>と、反省よりも後悔しているだろうが、何やら精神科医が登場して記者の質問に答えているニュースを観て、お粗末なシナリオの先に見えるエピローグが終焉の道に進むような気もしている。

  理事長の北の湖親方のご胸中の腹立たしさを拝察申し上げるが、北の湖部屋が創立されて初めてのパーティーに招待された時のことが懐かしい。ご仏縁の深いお 寺様の関係で出席、丸いテーブルの隣席が親方の奥様、真向かいの席が親方。何か緊張されたように話される親方に少年のような感じを抱いたことを覚えてい る。

 私の小学校時代の頃、「吉葉山」「鏡里」「千代の山」から「栃錦」「若乃花」時代があり、しばらくして「朝潮」が登場した記憶がある。親父に連れられ大阪場所に行ったこともあるが、その時に仕度部屋の中を見学したことと升席の狭さが印象に残っている。

  そんな時代から半世紀が過ぎたと考えると驚きだ。時折に観るテレビの実況放送で空席が目立つのが寂しいところ。ファンの思いは強い日本人横綱の登場だろう が、怪我で挫折する力士、また実力不足で関取にもなれなかった多くの人達によって支えられてきた歴史だけは忘れないで欲しい。そんな裏面のことを慮るのが 日本の美学だと信じたい。

 週明けから多くの方々が来社の予定。九州や東京からもやって来られる。そんなところで体力を戻しておかなけれ ばならない。と思って暑いのに「お好み焼き」を食した。車で出掛けたのでもちろんビールは飲まなかったが、隣のテーブルの鉄板で焼そばを囲んで若い人達が 生ビールを豪快に飲んでいた。

 自宅に戻り、その光景を思い出しながら、全英女子オープンを観ながら「350」の缶ビールを半分だけ飲んだら回ってきた。

 ゴルフの聖地と言われるセントアンドリュースのオールドコース、我々が国内で興じるゴルフ場とは別世界の観。ゴルファーである以上、こことアメリカのオーガスタだけは挑戦してみたいところ。そんな夢を描き、もうちょっと長生きをしたいなとも思っている。

 相撲、野球、ゴルフ、そのすべてにあってプロとは懸命に挑戦する姿が魅力なのだ。それらは何の仕事でもそうだし我々葬儀の仕事にあっても変わりはない。プロとして行動をする美学の背景に誇りが生じると言えるだろう。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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