2004-12-19

忙しい日々  NO 1010


 遠方のお寺様で行われた葬儀に出掛けると、前の道路が掘り返され、大型機械でアスファルトを敷く工事中。

 スタッフに確認すると「葬儀の時間中は工事が中断される」とのこと。それでいつもの静かな葬儀が可能となってホッとした。

 ご家族を中心とされた葬儀、その旨を地域の代表者に伝えられたが、役員さん達数人が参列された。

 火葬場に向かう車中、喪主様が次のようにおっしゃられた。「こんな立派な葬儀だったら皆さんに知らせるべきだった」と地域の代表者に言われたそう。

 弊社の葬儀は変わっている。初めて体験された方々には衝撃的。式場空間が他の葬儀社のイメージとは全く異なる世界。そこで「立派」な雰囲気を感じられてしまうよう。

 葬儀を承ることは「ご仏縁」、手抜きなんて絶対に出来ないし、寂静で厳粛な空間作りに神経を磨り減らしている。

 車で四天王寺付近を走行中、携帯電話が鳴った。運転中で仕方なく止め易いところで停車、着信履歴で電話を入れた。

 「母が亡くなりました。お願いします」と悲壮な声。相手は私の古くからの知人、スタッフに電話を入れて「特別に」と命じておいた。

 夕方、担当者からの報告、友引の日が絡み外されたそうで、お通夜がクリスマス・コンサートと重なってしまった。

 私も大変だがスタッフも大変。何よりキャスティングで問題が生じる。音響、照明を担当するスタッフがお通夜の責任者。コンサートを代行スタッフで対応することに。

 明日、山ほどシナリオを創作する。自分が担当すれば少なくて済むが、代役となれば勝手が違い、その量が何倍にも膨れ上がる。

 暗くなってから隠れ家で収録。送らなければならない映像に音楽とナレーションを吹き込んだが、この間に来社された方が多くあり人手が足りず映像、音楽、録音、ナレーターの四役を独りで担当することを強いられた。

 約7分のバージョンだが、後1分というところでNG。部屋の扉に「録音中」という表示があったのに、ノックの音に続いてスタッフが入ってきてしまったから。

 収録中のマイクの声、それがどうやら「どうぞ」に聞こえてしまったみたい。

  やり直して収録を終える。続いて映画音楽コンサートのシナリオ創作に入った。思いをめぐらせ結論に至ったのはオープニングに使用する音楽。私が担当する司 会のプロローグで流す音楽だが、「癒し」をコンセプトに熟慮したのが「母の胎内」で、安らぎを与える演出でプログラムを開けることにした。

 この「癒し」の曲、誰もがご存じの名曲だが、アレンジが素晴らしくて気に入った。それに見合ったコメントも考えなければならないが、この曲に合わせる言葉なら山ほどある。

 当日の奏者の演奏イメージに被さらない配慮も重要。そんなところからもこの曲がベストだと思っている。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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