2006-04-03

嫌われる患者?  NO 1465


 病室で朝から大忙し、娘がやって来るまでに片付けを済まそうと整理整頓。持ち込んできていた物を幾つかの手提げ袋に納めていると、娘が大型の旅行バッグを持ってやって来た。

 ナース・ステーションにおられた方々に御礼を述べ、後日に改めて参りますと伝えて一目散で帰宅。すぐに着替えて式場に向かった。

 一時間前のスタッフとの打ち合わせ、司会は常務、ナレーションはチーフ・パーサーということに決まり、私はお寺様との打ち合わせと喪主様のご謝辞のフォローを担当することに。

 式場であるお寺の前の公園では桜が満開、ご謝辞のフォローは「桜」と「宗教」をキーワードに入れ、「悲しみへの慰め」で結ぶ形式で進めておいた。

 予想していた通り、発声が大変。音響の音声レベルをいつもの倍にアップさせても弱いぐらい。やはり「お腹」を切るということは、発声という世界にあって凄く影響があるものだと実感した。

 ご出棺をお見送り、すぐに帰宅して静養するつもりだったが、会葬に来られていた知人の皆さんに質問攻め。「退院!考えられん。抜けて来たのでは?」と信じられない方も多かった。

 自宅に着くと、もう孫達が帰ってしまった後。寂しさを紛らすために銭湯へ行くことに。ゆったりとした時間を過ごしたが、湯気の中にいる自分、そこで改めて<戻ってくることが出来た>という感慨に耽ることに。

  今後、しばらくは自宅で静養することになろうが、明日はペットの病院に行かなければならないよう。当家のヤンチャなパンダ柄の悪猫が病気のようで元気がな い。ひょっとして<私の身代わりに?>なんて思いも抱いてしまう。前から何度か症状のあった持病とは思うが、言葉で訴えることが出来ない辛さを感じる。 ペットもファミリーの一員である。みんな健康であろうと行動したい。

 今日の退院に驚かれた方が多かったよう。病院に行かれた人もあったようで申し訳ない思い。自宅や会社にびっくりするほど電話があったと聞いた。

 自宅の自室に寝転んで天井を見る。そこに言葉で表現出来ないような懐かしさを感じる。たった3週間の入院生活だったが、手術というものは人生にあって途轍もない大きな出来事。振り返って貴重な体験をしたことに気付いた。

 今、自分で血圧を測定してみた。計測された数字は理想の数値、このコントロールが寿命のバロメーターになるそうで、誘惑に負けない今後の自己管理に努力をしよう。

 大阪赤十字病院の皆さん、お世話になり誠に有り難うございました。医師、看護師の皆さんが本当に素晴らしかった。後日に御礼に参上いたしますが、取り敢えずこの「独り言」で北西に向かって手を合わせます。

  弊社のスタッフ達の会話によると、「社長は看護師さん達から嫌われるタイプの患者」だそう。そう言えば、荒っぽく音を立てる看護師さんに「血圧を上げない でね」なんて嫌味を言っていたし、ホスピタリティについて豪そうに講義してきたひとときもあった。今頃「ウルサイ患者が退院した」と歓迎されているかもし れない。
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