2006-03-29

生かされることに  NO 1460


 ご訪問くださった皆様、おはようございます。

 ご心配くださった皆様、お陰様で手術大成功、改めてこの世に生かされることになりました。

 朝9時から始まった手術、午後になって全身麻酔から覚めた瞬間、そこは青い光りに包まれた世界、しばらくしたらピンク色に変化、そのまま6時間ほど寝入ってしまった。

 運ばれたCCUの部屋、所謂「集中治療室」だが、次の日の午前中いっぱいまで過ごしたここでの時間が最悪、まるで<地獄!>という衝撃的世界で閉口、時の流れをこんなに遅く感じたことは初めてであった。

<も う、夜明けの時間?>と思って時計を見たら午後10時を回ったところ、<もう1時間は経っただろう!?>と確認すると5分動いただけというような体験、術 後を過ごす中、強烈なストレスで一晩の内に胃や十二指腸に潰瘍がという人も少なくないそうだが、それらを身を以って体験した苦痛のひとときだった。

 次の日の昼過ぎに自室に戻ったが、まるで機械人間みたいな状態。何本もの点滴のチューブにつながれ、顔には酸素マスク。そんな中、不思議な現象が目に入った。

 白色であった筈の自分の病室の壁と天井が黄色を帯び、それらが統一した絵柄を描いているからである。分かり易く言えば「慶事の品」の包装紙みたいな図柄で「鳳凰」そのもの、窓から差し込む太陽光線の悪戯で出現したようなものではなかった。

 CCUでの地獄体験から一転して<極楽タイム?>なんて思ったりもしたが、それは決して朦朧とした夢の中の出来事ではない体験として二日間続いていた。

 生まれて初めて受けた全身麻酔の恐怖。手術着を身に着けて自身で上がった手術台、多くの医師やスタッフの方々が決められた作業を素早く進められる。

  指先を差し込む機械、心電図から始まり数本の点滴も。やがて酸素マスクらしいものが顔に乗せられ「安心してください。これから麻酔のお薬を徐々に入れて行 きますよ。目が覚めたら手術は終わっています。私達スタッフが、ずっとあなたの身体データーを監視していますからね。では、少しずつお薬が入りますよ。い いですか?」

 そこで私の記憶は消えている。数時間後に「分かりますか?」「聞こえていますか?」という問い掛けをされるまで全く意識のない世界。集中治療室で意識が戻った際、腹帯で厳重にガードされた傷口部分に手を持って行ったことを覚えている。

 はっきり言って痛みは強烈。<ちょっと寝返りを>なんて思って腹部に力を入れたら激痛が走る。咳き込んだりクシャミをしたら悲劇の状態。これで5日間ほど一滴の水を飲むことさえ出来ないのだから大変だ。

 数種の点滴がぶら下がっているパイプに装着された警報機、それが残量警告と空になった時にピーピー鳴り出し、その度に看護師さんがやって来る。救いはその時にお願いするウガイだけ。

 日に数回の採血も辛いし、一階まで車椅子で運ばれて撮影される連日のレントゲンも一苦労。その姿を目にした外来の人達には「重病人!」と見えただろう。

 手術の日から明日で10日目を迎える。看護師さん達とのやりとりには笑うに笑えない出来事もあったが「サンサンてるよ」さんの創作落語「究極の病院サービス」のネタにでもなればと、ぼちぼち綴ることにしよう。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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