2015-03-11

振り返って  NO 4128

今日は東日本大震災から4年目を迎えた。あの日のことこの世を出立するまで忘れることはないほど衝撃を受けたが、犠牲になられた方々の存在を思い出して手を合わせ、被災された方々の復興を願い上げよう。

先月に「人生の楽園」の再放送で気仙沼の「なにわのたこよし」さんが採り上げられていたご夫妻の映像で懐かしく思い出したが、訪問した際に語っておられたその日の体験話は、想像を絶するレベルだった。

ご夫妻それぞれが勤務されていた会社も津波で流されてしまったし、自宅で開業準備されていた什器備品も全て被害に遭ったところから立ち上げられており、そこから挑戦された辛苦の道は驚きの世界で、そこ秘められていたパワーにはただ手を合わせるしかなかったほどだ。

今日「水曜日」はメルマガ「まぐまぐブログ」の発信日。テーマは「様々な葬法」で、土着した民族の伝承や生活の中に登場した宗教を背景に世界の葬法について触れたが、ご笑覧くださった登録メンバーの皆様には、まさに世の中様々であると思われただろうと拝察申し上げる。

さて、数日前、BSテレビのショップ番組の中で初めて目にした商品が紹介されていた。粉ではない「伽羅」の香木を削ったものだが、1グラムで18万円ぐらいの価格だった。

正倉院の中に大きな香木が収蔵されていることは有名な話だが、「伽羅」や「沈香」と呼ばれる香木が投機目的での取引が過熱している中国の現実には強い抵抗感を覚える。

香の世界はそれこそ様々。高価な物なら持参した香をお通夜や葬儀で焼香すれば、1回で1万円をオーバーしてしまう物もあるので知る人ぞ知る世界である。

この「独り言」で何度か紹介したアクセサリーなどを製作販売している水引アート工房「函館の清雅舎」のオーナーは香道にも造詣深く、その奥の深さをブログ「迷いの窓」で学ぶことになったが、お通夜や葬儀に参列されて葬儀社が用意している焼香の「香」に興味を覚えられる方は少ないだろう。

随分昔から自身専用の香入れを持ち、厳選した香を手向けて来た歴史があるが、お通夜や葬儀で最後に焼香をすると皆さんが注目されるようで、「あれは何?」と質問を受けたことが何度もあった。

焼香をするのは導師の後方だが、全く異質の香りが漂うので気付かれるようで、今日は「会長が」とスタッフに確認されたことも少なくなかった。

換気の悪い式場でお粗末な香で大勢が焼香するとお寺さん達も大変で、「燻されていたみたいだ」「煙たくて参った」「我々を燻製にしてどうするの」と嘆かれていた体験を耳にしたこともあった。

前にも書いたことだが、扇風機やエアコンの風が一切ない状態で焼香をすると、祭壇のご遺影のあたりで雲海のような現象になることもあるが、それは高価なものでなければ絶対に起きないので不思議である。

導師を務められるお寺さん達は、それぞれがご自分の香を持参されているが、さすがに一般的なレベルではなく、如何にも上質な香りが漂うことになるのでこれも会場空間の「神変」につながると言えるだろう。

今日の写真は気仙沼へ立ち寄った際に利用した大船渡線の列車を。カーブが多いので知られており「ドラゴン線」という別名もある。
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