2015-10-02

無事に帰阪  NO 4329

スーパーとかち トマム駅にて深夜に外の嵐の風雨の音が聞こえる。お気に入りの旅館である湯の川温泉「竹葉新葉亭さん」だが、今回の部屋は1階で庭にリンゴの木があり、多くのリンゴが育っていたが、夜中の暴風で多くのリンゴが落下していて寂しくなった。

大浴場の一方は竹林の庭が見えるし、もう一方ではリンゴの木が見える。それを目にすると何か幸せな感じがするので嬉しく、両方が入れ替わるシステムになっているので朝食前に朝風呂に入った。

外は猛烈な風が吹いていた。部屋に戻ってテレビのニュースを観たら、北海道内の多くの特急列車が運休となっているし、24時間で50hpaも下がる爆弾低気圧のパワーは想像を絶するもので、風速45メートルを記録していた地域もあって驚いた。

大阪へ向かう便は午後からだったが、欠航ならもう1泊を覚悟した朝だった。前日にお世話になった方から電話があり、また甘えて2人の女性に付き合って貰って市立のミュージアムに行った。函館市内から車で1時間ぐらいのところにある施設だが、その近くで歴史上に貴重な土偶が発見され、今や国宝となって展示されていた。あちこちのコーナーを見学したが、印象に残ったのは幼い子供が亡くなった場合に行われたと考えられる「足形」で、屋内に吊るして供養していたような仮説があった。

縄文時代から人の死に悲しむ事実を学んだが、別のコーナーに貝塚の実物が展示され、そこに埋葬されたと考えられる痕跡もあって学ぶことが多かった。

そこから函館空港に向かったが、一向に強風は治まらず、数年前に函館から東京行きに登場した時のことを思い出した。

その時も欠航するのではと思うような強風が吹いていたが、今回はそれ以上の強烈な事態。車から降りて建物に向かう横断歩道で倒れるぐらいの強風が吹いていた。

チェックインカウンターで確認すると「飛ぶ予定です」というので荷物を預け、何時も楽しみにしているラーメンを食べたが、果たして飛ぶのだろうかと心配になる。最悪の場合は「特急スーパー白鳥」で新青森に向かい、東北新幹線、東海道新幹線と乗り継いで大阪へ向かうことになるが、うまく接続しても9時間は覚悟しなければならず、2年前に同じコースで帰阪したことを思い出していた。

搭乗券を見ると搭乗口は「5番」となっているが、そこは東京行きの案内表示しかないので6番のデスクで確認したら、「6番」に変更されていることを知った。しかしアナウンスが流れ、大阪伊丹空港からの便が到着しないので遅延する事実が判明。その原因が強風ではなく伊丹空港で離陸しようとした飛行機が何かの事情で離陸を中止、滑走路に金属片がいっぱい落ちていて閉鎖されることになったそうだった。

ひとつ歯車が狂うと次々に問題が起きることが多いもの。やっと折り返しの便が到着したのは2時間後のこと。搭乗口は5番に戻り、猛烈な横風の状況で離陸したのはよいが、雲の中に入った瞬間から恐怖を感じる激しい揺れ。76人乗りのブラジルで製造されている小さな飛行機なので余計に怖かった。

水平飛行になると落ち着いたが、副操縦士のアナウンスでびっくりする飛行状況を知った。右前方から時速300キロという猛烈な西風を受けており、いつもより所要時間が長いということだった。

函館から大阪までは通常なら1時間40分程度の飛行だが、今日は2時間を要することになった。

伊丹空港に到着して「阿部野橋行き」のバスのチケットを購入したが、乗り場で時刻表を確かめるとその時間帯は1時間に2本で数分前に出発していたことが判明。このままなら25分も無駄な時間を過ごすことになるので隣の「上本町行き」を調べたらバスが到着して来てすぐ出発となる。運転手さんに阿倍野行きの切符ですと伝えると「行けますよ」と言われてホッとして乗り込んだが、2時間の遅れが阪神高速の渋滞時間に重なり、15分ほど余計に掛かってしまった。

バスの終着は近鉄上本町のホテルシェラトンだが、2階に到着してホテルのタクシー乗り場で待っていたら全くタクシーがやって来ない。仕方なく1階お方へ移動しようかと思っていた時にホテルの女性スタッフが通り、彼女に確認したら「1階の方が」ということでホテルのフロントのある2階の入り口から入ると、別の女性スタッフが連絡を受けていたみたいで「ご不便を掛けて申し訳ございません」と荷物を持ってくれてエスカレーターで1階のタクシー乗り場までフォローしてくれた。

そこにはタクシーがトランクを開けて停まっており、その横に2階で声を掛けた女性スタッフが待っていてくれた。

2人の女性スタッフの見事な連携対応である。シェラトン都ホテルもこんなスタッフがいるのだと嬉しくなり、この「独り言」で有り難うと書いておくと同時に、結びとしてお世話になった北海道の皆様に心から手を合わせて感謝申し上げる。

今日の写真は今回の行程で2回利用した「特急スーパーとかち」を。トマム駅で撮影したものである。
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