2005-10-09

人生応援歌  NO 1296


 会社の玄関の扉が開いたことを知らせるチャイム、それから1分も経たない内に事務所付近から歓声が。来客は、数年前に持病の悪化から退職を余儀なくされてしまった元社員。当時にチームを組んでいたスタッフのグループと懐かしそうに話し合っていた。

 別室ではベテラン社員が女性スタッフを集め研修、新しく開発した祭壇のフラワーアレンジがテーマ。

故人の性別や年齢でもデザインイメージやカラーコーディネートが大きく変わるものだが、ご本人やご家族のご要望を大切に考える中で「礼節」と「品」だけは重視したいもの。時にはご納得いただける説得力で方向転換をしなければならないこともあるだろう。 

 難しい仕事が続いている。限られた時間内で制作しなければならず、何よりミスが発生しないようにチェック。ミスの解決に費やすエネルギーほど大変なものはなく、慎重と臆病の姿勢で臨む。

 そんな中でちょっと気分転換、娘家族が発信しているHPを開く。新しいページが増え、家族それぞれの紹介が新設され思わず苦笑。訪問者数の数字を目にして<こんなに!?>とびっくりも。

 娘の紹介の中でテレビドラマ「チャングムの誓い」を観ているとあったが、<アメリカでも人気?>と思いながら昨日からNHKで再放送が始まった「チャングム」を観ていた妻の姿に被さり、親子の共通接点を再認識。

 確かBSでは午後10時からだった筈だが、今回は11時過ぎから放映されるそう。感想の会話で、また国際電話の料金がアップしそうで覚悟している。

 こんな話題を書いたのには事情がある。ある葬儀で「チャングムの曲を流して」ということがあったから。晩節を過ごされた病院でいつもご覧になっていたそうで、看護婦さんから叱られたという思い出話。

そこで妻の友人達に電話、「ビデオ収録していない?」と聞いたら7人目で発見に至りホッとしたが、後の6人全員が「ハマッている」と言われたのでその人気にびっくり。来週は音楽を録音しておこうと思っている。

「晩年は、どんな番組をご覧に?」と伺うこともスタッフの仕事、それらは人生ドラマ創作に欠かせない部分、さりげない会話の中で情報入手が出来るように育って欲しい。

 昨日に頂戴した冊子を拝読、俳句や短歌があちこちにしたためられ、感銘を受けた部分がいっぱいあった。

  今日、淡路島で行われた偲ぶ会で多くの方々がお持ち帰りになられただろうが、こんな「人生の証し」を残された方は少ないだろう。最終ページに喪主様が書か れた文章があったが、お母様は常々「私はラッキーなのよ」と仰られていたそうで、葬儀を担当させていただいた弊社との巡り会いにも触れてくださっていて心 から手を合わせた。

「母の人生マラソンを共に走り、或いは沿道で応援してくださった皆様への感謝を込めて」と終章で結ばれていた喪主様に、「見事に生き抜かれたお母様でしたね」と、その人生のカーテンコールに拍手を贈らせていただく。
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