2004-01-19
弔事と慶事 NO 674
今日は「のど自慢の日」だそう。そんなところから舞台の上にいる写真をと考えたが、どうもパソコンの調子が悪く、今日は、写真が「なし」ということになりました。
舞台と言っても歌ではなく、スピーチの光景。昨秋に開催されたホールインワン記念パーティーのもの。私の所属するライオンズクラブのメンバーが達成した7回目のホールインワンで、その内の5回が公式競技というのだから「凄い」の一語。
未だに体験のない私にとっては垂涎の物語。スピーチで、羨ましく不公平だとの思いを吐露してしまった。
前に書いたが、ゴルフ保険でホールインワンの発生は保険会社にとって「事故」だそうで、自動車保険のように、こんな人には保険料を高額にするべきでは?
ホールインワンを達成した知人が多くいるが、記念パーティーのコンセプトがふたつに大別して考えられるのが面白い。
ひとつは「あやかり型」のお呼ばれ形式。もうひとつは「皆で祝う」というタイプだ。
両者とも出席会費の徴収が当たり前だが、前者のケースでは当事者の負担が高くなり、とても保険で賄えず、「エライことだ」と嘆きが生まれる。
これらの流れは発起人たちが決めるものだが、「あやかり型」が発起人にいれば大変だ。
交友関係によって異なりがあるが、会費の他に「祝い金」を包む場合があることも知っておきたいもの。同じゴルフ仲間であっても、仕入先と得意先で立場が違うのは常識だろう。
これらは、冠婚葬祭の世界でも不文律な世界があり、社葬の際に悩んでおられることも少なくない。
葬儀の参列に旅費の負担は本人持ちだが、結婚披露宴となれば状況が一変する。
交通費、宿泊費だけではなく、時には接待まで考慮しなければ恥を掻く。
常識ある人なら、その分を上乗せして祝い金に託するものだが、「接待されて当たり前」という考え方の人もあり、招待には相手の人柄を把握することも重要だろう。
葬儀には、「香資」つまり、お香の資金という意味の「香典」のしきたりがあるが、これは、相手の悲しみを自分の負担にもという弔意の意味もあり、非日常的な「不幸」への援助という純日本的な文化でもある。
対岸にある「慶事」は、喜びを分かち合うもの。この違いが上述の問題に絡んでくる訳だ。
葬儀に「白」が基調として重んじられるのは、何色にも染められるというように、全く用意をしていなかったという社会への儀礼もある。
一方で、慶事は「準備万端滞りなく」が常識。そこでの基調として「赤」い色があるが、失敗すれば、それこそ「赤っ恥」ということになるだろう。