2002-11-24
研修会を前に NO 265
野辺に咲く 花ほええみて 秋深し
小さな野菊が紫の花をいっぱい咲かせている
ふと祖母の笑顔がうかんで来た 一所懸命なのが美しいのよ、と言っていた
秋は人恋しい 向寒の砌 あなた様にはご自愛専一に
2002年 秋の終わりに
これは、全国的に有名な大阪の料理屋の女将さんから頂戴した愚妻宛のお葉書の文章。これまでにも何通か拝見させていただいたが、いつも錦心繍口な文章に、文字文学に触れさせていただく思いを感じている。
我々協会のメンバーが大阪に集まると、必ず行きたいと言うクラブがミナミにある。
誰もがママさんから頂戴した手紙に感動し、全員がファンになったのである。
そのママさんとは、不思議なえにしがあって知り合うことになったが、気配り、心配りが、さすがに一流女性という雰囲気をいつも感じている。
私は、キタやミナミに出掛けることは滅多になく、協会のメンバー達がやって来た時しか行かないが、正直言うと、一人で行動出来るタイプでない恥ずかしがり屋なのである。
しかし、マイクの仕事の世界になると絶対に「あがる」ことはなく、お客様が多いほど燃えてくるから不思議だ。
パーティーや結婚式に招かれ、宴たけなわで会場が賑わっている時、「スピーチを」とマイクを持つと、喋り始めて20秒もすると全員が自席に戻られシーンとなるのも不思議な現象。友人達は、これを「葬儀屋モード症候群」と言って笑っている。
私はマイクの世界のプロである。テレビの放送局でアナウンサー達が誰も出来なかったナレーションを、1回のテストだけで収録したことがあり、プロデューサーやアナウンサー室長が、現役の一流アナウンサーに達に説教をされたということもあった。
講演の講師として招かれると、受講内容が「面白くてためになった」という言葉もあるが、もっとも多いのが「オシャベリのプロ」という評価。これは、お説教を専門とされる団体への講演を終え、主催者側からの謝辞で頂戴したこともあるから偽者ではないだろう。
さて、大阪研修会が目前に迫ってきた。全国から多くのプロ達が集まる。2次会である懇親会も研修の延長だし、3次会のひとときも研鑽の貴重なひとときとなり、会場となるホテルのワンフロア全室の提供をいただき、順に部屋を移動するだけで可能な設定をした。
キタやミナミを楽しみにしているメンバーがいるかも知れないが、行くとしても深夜となるだろうし、2日目の朝に神戸へ出発というスケジュールからすると、ちょっと厳しいと思っている。
本番の前日となる明日、若手プロジェクトチームが先に大阪入りを計画しているようだが、私の「偲ぶ会」のシナリオ構成で何やら企んでいるらしい。
本番で私自身が、自分の遺影を眺めながら参列する立場も乙な物であろうと想像している。