2006-02-04

悲しみばかり!  NO 1415


 朝からメールを開ける。協会のメンバーなど同業関係からのものは、大半が深夜に送信されてくる。緊急用件は電話だが、日中は相手がどんな状況にあるのか分からず、まずは
会社に電話を入れる行動確認から始めなければならない。

 葬儀の最中に「ブルブル」なんて気が散って悪影響、互いがプロとしてのマナーの基本でもあるだろう。

 そこでメールが重宝されるのだが、私は携帯電話のメールは一切しないタイプ。そこで「不便なオジサン」とも呼ばれている。

 短文から長文まで様々なメール、それぞれを読みながら返信するべきものには出来るだけ早くするように心掛けているが、返信にも短文、長文という問題もあり、時に優先順位を変更させることも仕方のないことである。

  そんな中、訃報のメールが。昨秋にお母様の葬儀で司会を担当した広島の塾生のこと。 今度はお婆様がご逝去されたとのこと。ご容態が芳しくないと伺ってい たが、こんなに悲しみの出来事が続くとはお気の毒でならず、大阪を離れられない今の状況に歯痒い思い。ただ西に向かって手を合わせた。

  前回に伴ったチープ・パーサーも悲痛な面持ち、何とかと万策考慮してくれたが「残念です」という結果となった。頼るは塾生仲間ということになるが、それぞ れが最もスケジュールに終われる時期という問題も。立春の日、春を待ち焦がれていた心の上にドカンと大雪が降ったような思いに沈んでしまう。

 ご当家は真言宗だった。そこで取り敢えず弔電を託すことに。

「空の果てしなさ、海の深遠さをご尊名で物語られる御大師様、立春の一筋のお光りにお導きいただき、都率の世界に往詣あそばされるご祖母様、はるか大阪の地より南無大師遍照金剛と手を合わせます」

 夕方から「偲ぶ会」のシナリオ創作に入った。お預かりしている故人のお声が入った数本のテープを聴く。どの部分をどの程度という決定をするのだが、この作業に時間を要するのは仕方のないこと。候補になりそうな部分の時間をチェックしながら何とか決まった。

  続いての仕事は追悼の言葉を述べられる方々の資料調べ、ご本人に抵抗のないような紹介も大切なプロデュース、それで会場を退屈させないサービス精神も求め られてくる。この部分の「諸刃の剣」になりそうな使い分けが重要なのだが、会場の雰囲気に合わせて変更させる「保険」の準備もしておかなければならない。

 大凡のシナリオが完成すると選曲に入るが、ここで「作曲」が先か「作詞」が先かというような問題が生じるので面白い。「曲ありき」「言葉ありき」の優先順位で曲の変更や言葉の変更が生まれるし、これまた会場の雰囲気に合わせて変更する余裕がなければ完成に至らない。

  北陸道で61台が巻き込まれた事故、外国からは紅海で発生した悲惨な客船事故が報じられていた。今日、今、自分がここにいるのはこれまでに災難に遭わな かったからということ。天災が起き得ることが当たり前の地球生活、人災という言葉が辞書から消えるような社会を願うばかりである。

久世栄三郎の独り言(携帯版)
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