2006-07-27

便利な裏側で?  NO 1578


 紆余曲折、波乱万丈と、人生とは様々に歓迎したくない「出遭い」があるが、何よりの財産となる素晴らしい人との「出会い」が多いことを願いたいものだ。

 多くの方々の葬送を担当してきた。皆さんの人生をご家族から伺うと、「健康の有り難さが身に沁みた」というように、晩節の闘病生活の中で家族に語られる言葉を重く感じる。

晩 年まで健康そのもので静かにこの世を去られた長命の方が「元気な身体を与えてくれた父と母に感謝しています」と時世の一筆をしたためられていたこともあっ たが、一方で、<よくぞこれだけ!>と思うほど病気の総合商社みたいに満身創痍、それで90過ぎまで活動されていた方もあるからびっくりする。

 昨号で高校野球のことを書いたが、戦時色が濃くなった国内で敵国語が禁止され、野球用語が変更された歴史があることも平和のために知っておきたいもの。

 リーグ戦が「連盟戦」。ホームチームが「迎撃組」。ビジターチームが「応戦組」などだが、バントが軽打、ファールが図外球、ストライクが正球で審判が「よし1本」と叫んでいたそうだ。

 ネットのお陰で情報把握が一気に便利になった。病気、薬など健康に関するページも山ほどあり、図書館が幾つも自宅の机の上に存在しているみたいだ。

 シナリオ創作にあって故人の情報を得るのに「ウィキペディア」というのだろうか、どんどん資料が増える百科事典みたいなページが最高に便利。知らなかった世界がグローバルに拡がり、ついつい戻ってくるのを忘れてしまう人も多いと聞いた。

 明治、大正生まれの方は激動昭和の混乱期時代を過ごされている。私のように戦後生まれの団塊世代にとって、戦前、戦中、戦後の社会背景を学ぶのにネットは欠かせない優れもの。それを「武器」と呼ぶ人もいるだろうが、戦争や武器とはおさらばしたいもの。

「文 明の利器」という言葉があるが、利器も「刃物や兵器」の意味がある。便利なものが登場すれば、それを攻撃の材料にする輩が出て来るのも世の常。それらはブ ログのコメントや掲示板での誹謗や中傷にも見られるだろうし、社会の乱れが顕著と分析されている迷惑メールもそうだろう。何度も書いたが、これらの法整備 は永遠にイタチゴッコだと断言する。

 さて、通夜を終えた帰路、近所の蕎麦屋さんに立ち寄った。ここのご夫婦の人柄が素晴らしく、いつも食後にコーヒーをご馳走になるので恐縮する。娘さんが私の長女と小学校の同級生、そんなところからも親しくさせていただいている。

  そんなコーヒータイム、ご主人の故郷のことが話題になり、携行していた重いバッグからパソコンを取り出し情報提供。ついでに病気に関するページを開けて互 いの健康談議に発展。「何と便利な時代!」と驚嘆されたが、きっと今年中にパソコンに挑戦されているだろうと予想している。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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