水曜日の大阪の最高気温は、３１度。次の日に出掛けた現地は９度という寒さ、雨、雷、強風と昨日が嘘のような天候だった。

　 天候の不順が続いたり、あちこちで地震が発生している我が国内だが、警察の犯罪検挙率が想像以上に低下し、車の当て逃げや轢き逃げが頻発している社会に恐 ろしさを感じる昨今、大分県で発生した自棄酒型酔っ払い運転の大型トラックにはびっくり、すれ違い時に接触された車の方々に大きな負傷がなかったのが不思 議なぐらいだ。

　事故を起こした当事者、そして責任者達があまりにも無責任な行動や態度に立腹される人も多いだろうが、いつ自分や家族が被害者になるか分からないという現実を忘れないで欲しいものだ。

　警察関係者の話だが、大阪は自動車盗難が信じられないほど多いそうで、それらが事故を起こせば逃げてしまって当たり前ということになり、被害者が泣き寝入りというケースが続発しているとも聞いた。

　そんなことを耳にするだけでも恐ろしくなるし、もしも自分の車が盗難に遭い、それが事故を起こして逃げてしまったということでもなれば衝撃となるだろう。

　高速道路を走行中に携帯電話が鳴っている。もしも緊急の要件でもあればとの思いも生まれるが、法律の遵守と安全を考えれば次のパーキングエリアやサービスエリアに入ることになる。

　そこまでの間、どうしてもアクセルを踏んでしまうのも常だが、そんな真情の変化が事故に繋がっているケースもあるような気がする。

　 着信履歴を確認して発信ボタンを押す。その相手も運転中ということも少なくなく、互いがすれ違いながら何度も無言の交信をすることもあるだろうが、法律と はイタチゴッコ的に生じる人間の愚かな行為を成文化したもの。決まった以上遵守するべきであり自身に厳しくありたいものだ。

　そんな豪そうなことを書いたのは、夕方のニュース特集を観たからで、京都府の木津川に架かる橋に設けられた「１０円」という料金箱に、通行する単車、自転車の大半が入れないで通過する光景に唖然とした。

　 同じケースが大阪市内にもあるが、その特集ニュースでも大半の人が支払わずに通過しており、オヤジギャグなら「通貨」を入れずに「通過」となるだろうが、 料金を入れておられた一人の方へのインタビューで「支払わないと気持ちが悪い。自分が恥ずかしくて惨めになる」と答えられ、ニコッとされた表情に美しい人 の姿が垣間見えたような気がした。

　さて、今日、我が家の２階に置かれてあったピアノが関東に在住する娘の家へ引っ越しすることになり運び出されて行った。

　複雑な円形のベランダからどのように運び出すかと興味があったが、さすがにその道のプロ。クレーン付きのトラック１台と２人だけで驚くほどスムーズに積み込まれた。

　そんな費用や輸送費を考えれば＜買った方が？＞なんて思いもあるが、幼い頃から娘が愛用していたピアノで、それが２人の孫達に伝達されて行くことになったわけである。

　ずっと調律は続けており、その方から「音色が素晴らしいので大切に」と言われてきたものだったが、我が家の歴史に前進への変化があったと思いながら「独り言」にしたためておこう。

　置かれてあったところに空間が生まれた。そんな変化に敏感になっているのが悪猫。妙に落ち着きがなく走り回っている。きっといつも寝そべっていた定位置がなくなったので憤慨しているのかもしれないが、孫達の音楽感性のプラスになるよう祈念する。