2006-04-12

握手しながら涙を  NO 1474


 退院後、気になっていた散髪をするために会社近くの理容室へ。歩くとちょっと「しんどい」感じ、そこで自転車で出掛けることに。

久し振りで見るからにやつれた感じの風貌、すぐに入院のことが話題になってしまう。このお店、珍しいほど丁寧な仕事をされるご夫婦、ご主人の趣味が音楽で、古い時代の「サンスイ」のスピーカーもあり、お陰で何よりのリラックスタイムとなって幸せだった。

 会社に立ち寄って郵便物の確認、中に毎年頂戴していた年賀状が来ずに心配していた女性からの葉書、複雑骨折で年末から入院されていたとあってひとつの疑問が解けた思い。

 事務所に入ると新人の女性スタッフがいた。大人っぽくてしっかりした感じ、ファクシミリ、カラーコピーもニューモデルになり、新型の印刷機器がセッティングされていたが、私のパソコンとは接続されておらず、また持ち込んでセットしなければならないみたい。

 何人かのお客様の来社があったが先に退社、帰路に友人の喫茶店に立ち寄ったら、しばらくすると会社から電話。「広島からお客様です。今、チーフが車でそちらに向かいました」と報告が。

 可愛い花束を手に姿を見せてくれたのは尾道の塾生、大阪で行われた研修会の帰りだそうで、お父様もご一緒だった。

 顔を見るなり泣き出した彼女、それを見た私も自然に涙が。マスターがタイミングよく出してくれたオシボリが役立つことに。

 昨年に担当させていただいたお母様の葬儀のこと、そして、その後にお婆様がご逝去され、四国の塾生が司会を担当してくれたことに感謝の言葉。「仲間の人達が全国から。感激しました」とお父様から。

そんな光景に「ご不幸の話なのに幸せな会話ですね」とママさんの言葉、1時間ほど過ごしていただきチーフが最寄り駅までお送り申し上げたが、「改めてあんたの友達でよかったと思うよ」とマスターが。

 塾生の中で古くから知る彼女だが、お2人の大切なご家族を亡くされてから涙脆くなり、司会の度に涙が出て困っていると相談されたが、それが作業でない葬儀の司会だとアドバイスしておいた。

 頂戴した花束の中にメッセージカードがあった。4ページもやさしい文字で綴られてあり、その内容にまた涙。

 早く飛び回れるようになりたいと痛切に感じた今日、夜遅くに腹筋を鍛える目的で散歩に出掛けてきたが、まだまだ努力と時間を要するみたい。

この数日の体験から学んだことは「一気の回復は有り得ない」ということ。神仏から「休息しなさい」と命じられたと勝手に思い、ゆっくりと精進を積み重ねることにした。
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