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2003-10-28

猫ちぐら    NO 588

この数日、首から背中に掛けて張り気味。少し首を動かすとピリピリっとする痛みがある。これは、きっと運動不足だろうと、今年初めてゴルフの練習場に行った。

 しばらく打っていると右の薬指が左手のグローブに擦れ、浮き上がってしまい、半分ぐらいのボールを残して切り上げた。

 車のハンドルを握ると、ますます首が痛くなっている。バックする際に後方を見るのも辛い常態。アクセルを踏む足をがくがくするし、日頃の運動不足の実感と秋の季節の感傷に浸るような初老の身を思い知らされた。

 満56歳と7ヶ月、ゴルフの競技に出場するとすればシニアの部。まだまだ若い者にはなんて気が走るが、やはり年齢は正直なもの。自宅に帰った頃には腰痛まで出てきた。

 さて、今、我が家には面白いものがある。上質の藁で丹念に組み編まれた雪のかまくらみたいな代物。それは、コシヒカリの藁を20把も材料とされた「猫ちぐら」というもの。
 
 その昔、農家で使われたお椀型の子守のための「ゆりかご」みたいなもの。これを「ちぐら」と呼び、地方によっては「つぐら」とも言うそうだ。

 説明書によると、この「猫ちぐら」は、大正時代にはあったらしく明治以前に作られたかも知れないと言う。

 保温性が高く、通気性があり、冬はあたたかく、夏は快適という優れもの。本能から狭いところやあたたかい場所を好き好む猫が、喜んで入るそうだ。

 娘が随分前に予約してくれ、3ヶ月も掛かって届けられた「猫ちぐら」。早速、2匹の猫が交互に入ってはいるが、夜になると布団の中にもぐりこんできており、コタツ代わりとなっている。

 そこで説明書に目を通すと、面白いことが書かれてあった。

 「人間のベッドの中に一緒に入って寝るような猫は、その本能を失っている場合が多いのです。猫ちぐらには遊びで。オヤスミはご主人の布団の中という猫が多いようですが、箱や籠を棲家にしている本来の猫には、きっと最高の贈り物になるでしょう」

 これから冷え込んでくる季節。段々と「猫ちぐら」の中で過ごす時間が増えてくるだろうが、入っている姿を見ると、何か幸せそうな感じがする芸術品である。

 この「猫ちぐら」だが、注文制作をされているとのこと。そこで、猫がお好きな皆様に情報として、連絡先を下記申し上げる。

新潟県岩船郡関川村上関 1252-1

    財団法人 関川村自然環境管理公社内  猫ちぐらの会

    電話 0254-64-0252   FAX 0254-64―0219
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