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2005-12-14

不思議ではないのに  NO 1363


 全国的に風邪が流行しているよう。あちこちから頂戴するメールに「風邪です」という文字が多く、一気に真冬となった気候が影響? 明日にでも予約してあるインフルエンザの予防注射に行くようにしよう。

 夜に車で関西空港へ。私の代行で外国の開教寺院へ参拝する専務を送ったのだが、強風の関西空港大橋の走行は恐怖感いっぱい。乗り入れているJRや南海電車が不通になることも多く、速度規制の中、横風で流されないようにしっかりとハンドルを握る。

 春に片道30時間も乗ってブラジルのお寺へ行った専務、今回は8時間程度の搭乗時間だが、飛行機嫌いの私にとっては空港まで送る役目の方を大歓迎。

 車の中の会話、秋にアメリカに行ったこともあり、「マイレージは?」と聞いたら「しなかった」と言う。登録カードを有しているのに勿体ない話。ブラジル、アメリカだけでも6万キロぐらいになるだろう。

  そういう私も随分と損をしている。移動の際に使用するクレジットカードのポイントがいっぱいあった。JR、ホテル、ガソリン、高速道路だけでもびっくりす るほど溜まっていた。「あなたは特別なメンバーの資格を有されました」なんて郵送物が送られてきたが、ポイントを使用しなければ古い順に権利消滅されてい くとは知らなかったから。

 友人達との会話でも知ることになったが、我々団塊世代は、細かい文字で書かれた説明書を読まないタイプが多 く、知らない内にいっぱい損をしていることがあるみたいで、 単なる説明書アレルギーか機会オンチか分からないが、頭の中の引き出しが少なくなってきてい るのかもしれない。

 さて、今日の外国行きを主催されるのはお寺様だが、このご住職から教えていただいたことがあるので紹介を。

  随分昔、このお寺のご本堂を拝借して行われた葬儀が終わった際、庫裏の2階の和室を案内される看板に「御斎会場」と書かれてあるのが目に留まった。関東で は一般的に用いられている言葉だが、当時に大阪ではあまり使われることはなく「精進あげ」「精進落とし」「お清め会場」なんて言葉が多かった。

 その一つ一つの説明は省くが、「斎」という文字に重要な意味がある。「斎場」という言葉の意味は仏事に伴う会食をする場所、また宗教者達が食事をされる場所ということであり、現在のように火葬場のことを「斎場」と呼称するのはおかしいことになる。

 特に大阪市内の火葬場では併設式場以外では飲食が禁止されており「?」が生まれてくる。

「お清め」は神道の世界で用いられる言葉であり、いかにも仏教らしい「精進」も「精進上げ」「精進明け」「精進落とし」と呼ばれるものが、葬儀終了後の食事で用いられているのは大きな誤解と言えるだろう。

 葬儀に関する「しきたり」は、それこそ地方色豊か。「葬儀は人を集め人を走らせる」の言葉のように、その地のおかしな迷信や習俗に振り回され、肝心の遺族が悲しむ時間もない気の毒な葬儀が行われているのが残念。

 故人と遺族を何より優先する葬儀、そんな形式を行う私は「不思議な葬儀<者>」と呼ばれている。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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