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2006-01-24

お天道様の処断?  NO 1403


 昨夜、帰宅途中に寒くて寄り道、富士好さんでおいしい御寿司を。店内のテレビがホリエモン逮捕のニュースを報じていた。

 若旦那発信のブログ「食から滅びる日本人」はライブドアのバージョン、若旦那のIT技術レベルなら心配ないが、同じブログ発信者に動揺が生じていることも予想されること。

 多くの株主が損害を蒙るだろうが、その中にはやるせない寂しさ、悲しさに襲われている人もあるだろう。ホリエモンは独身だったそうだが、伴侶や子供を悲しますことがなかったことだけは救いに感じる。

 お金に関する彼の持論も崩壊した。水戸黄門に登場する悪代官ではないが、袖の下の文化は時を経ても続き、リベートという新語に乗じて蔓延っている。立候補時にそれだけはなかったと信じたい。

 大阪市問題で議員の「口利き」について新聞が取り上げていた。市民と市の間で必要なこともあるだろうが、どこかの議会を震撼させた「口入れ屋」に化したら恥ずかしく、その線引きがモラルの基本。時に「ウェッジ」という凶器になることも忘れないで欲しい。

 今、大阪市内で町の町会長と女性部長の改選時期、市の地域振興会の規約に基いて班長会議推薦で決定するが、その班長会議に自分の関係者を招いて営業させた町会長の行為が物議を醸し、ある町が騒がしくなっている。

「それは、おかしいのでは?」と提起された人に常識があり、当事者である町会長が非常識と結論されたが、そんなレベルの町の住人でなかってよかったと思ってしまう。

 私は町会長や自治会長と呼ばれている方々から嫌われている。葬儀という仕事の中、道理に外れていることなら故人や遺族の立場になって本気で論戦するし、紹介リベートを一切出さないのだから疎んじられて当然だろう。

 そんな私も20数年前から万年副会長となっており、業種の立場から会長は生涯受けない考えを押し通しているが、いつの間にか相談所的存在になって「変なオジサン」振りを発揮。

 改選されて新しい町会長が誕生すると「お祝儀」と称して金品が集まるそうだが、その最たるものが我々葬儀社というのだから恥ずかしい現実、そこで町に「口入れ屋」さんの誕生となるのかもしれないので罪作り。

 中には崇高な精神で立派なお考えの会長さんもいる。「失礼だ」「見損なうな」「金で人の心を買おうとする行為は許せん」なんて、ホリエモンに聞かせたい言葉で返された人物も少なくない。

 こんな汚れた裏話を書いたのは、そんな被害者が来社されて二重の悲しみを訴えられたから。ご不幸があって町会長に相談に行かれたら、勝手に業者を紹介されてどうにもならなかったそう。

 生涯に一度の大切な儀式、そこに多額な費用の負担がある。それを他人に決定権があるとはおかしな話。「あなたにも責任がありますよ」と申し上げたら表情を変えられたが、すぐに冷静になられて頷かれた。

 昔の差別用語で嫌いな「村八分」という言葉があるが、葬儀と火災という二分の内、葬儀の権利が消滅し「村九分」という現実に心が冷えた。明日は、美しい愛の物語でも書いて温かくなりたいと思っている。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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