2015-03-30

ふと思ったこと  NO 4146

過日に姫路城の大修理が終わって一般公開された。「白鷺城」の別名があるところから「白過ぎ城」と揶揄されていることもあるようだが、城のニュースを観ると各地の城の紹介をされていた「板東三津五郎さん」のことが思い出される。

その舞踊の仕種の美しさは高い評価を得ておられたが、ご逝去されると全てを持って行かれてしまうので残念なことである。

仕種と言えば過日にご逝去された人間国宝「桂米朝師匠」のことが思い浮かぶ。ある新聞のコラムに同じような思いを書かれていたが、「地獄百景亡者の戯れ」で三途の川で船を艪で漕ぐ情景仕種が天下逸品と称されていたが、それは歌舞伎の世界の舞踊の気品が醸し出されるイメージがあったとも紹介されていた。

「人は城」「人は石垣」「人は堀」「情けは味方」「仇は敵」という武田信玄につながる言葉があるが、元々は孫子という説もあるので興味深いが、どんな世界でも一流や超一流と称される人になるには単なる努力だけではなく、与えられていた天性に磨きを掛けた結果となるように感じてしまい、冒頭の「板東三津五郎さん」と「桂米朝師匠」のお2人にはそんな背景があったように思えるのである。

大勢の人達が押し寄せていた大阪城へ行って来た。昔から知られる巨石を目にして改めてどのように運んだのだろうかと興味を覚えたが、ピラミッド、万里の長城、マチュピチュなど、人とは想像も出来ない遺物を創作しているもので、科学や数学を超越した何かのパワーが加味しなければ不可能なレベルと専門家が指摘している文献を読んだこともあった。

さて、話題を現代に戻すが、最近のテレビには旅番組が目立って多くなった。昨日は道後温泉が特集され「茶玻瑠」という旅館が紹介され、今日は「別邸 朧月夜」という旅館が登場していた。

何度か道後へ出掛けたことがあるが、次回に行く時には何処のホテルがという選択肢が増えることは興味深いが、観光地の宿泊施設も露天風呂付きの客室がなければ成り立たないと言われており、かなり高額でも需要がある事実にびっくりするこの頃である。

航空業界にLCCが登場して話題を呼んでいるが、ホテルや旅館の業界にもそんな低価格を売り物にする展開が増え、若い女性達に歓迎されているようだが、高齢の夫婦や男性には敬遠されているみたいで、ある経済学者がこの二極化がもっと加速するだろうと指摘されていた。

そんな波は我が葬祭業界にも出現し、大手物流会社やコンビニまで触手を見せる現実を迎えているが、人生最後の大切な儀式をスーパーやコンビニに依頼する発想が出て来た社会に何か寒々とする感じを抱いてしまう。

どんな業界でも共通することは「仕事とは人が人として接すること」で、そこには「生き甲斐」と「遣り甲斐」なくして本物ではないことになる事実。葬儀という仕事には特にそれらが重要で、人の悲しみをしっかりと学ぶ礼節と謙虚さに育まれるものである。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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