2004-02-24

不思議なスタッフ   NO 711

弊社の女性スタッフが、関東方面に出張中。今日のホテルは確か女性に人気のオシャレなところ。

 これは、どうも見送ったスタッフ達が決めたように思える?

私が「ミス・ホスピタリティ」「ミス・ボランティア」というネーミングを贈った彼女だが、担当するお客様の評判が高く、天性のやさしさや仕種が葬祭業に何より適しているように思っている。

 彼女は、葬祭業界に従事する人では珍しい資格と経験を有しており、それを活かした勉強に真剣に取り組み全国各地に出掛けているが、特出していることは<何と得な性格なんだ>と言うこと。

 あちこちで知り合った多くの方々からお電話を頂戴し、技術研究の指導や情報を次々にいただく結実につながり、<こんなこと考えられない?>という現実は、すべて彼女の人柄が成せる結果のように思っている。

 過去には、エンバーミングで日本を代表する先生からも指導を受け、有り難いノウハウを伝授され、研究会や研修会の案内をいつも頂戴している。

 そんなところから、私の知らない世界で交友関係が広まっており、私が出掛ける全国各地で名刺交換をすると、「**さん、お元気ですか?」と彼女の名前が飛び出し、何度も驚いたことがある。

 そんな彼女、ただやさしいだけではない。時折、私も叱られることがある。それは、故人やご遺族の情報に関すること、ナレーションの創作の際である。

 「ご長女とお孫さんの悲しみが強いようです。そこをうまくフォローしてあげてください」

 「核家族のお家で、最近ではお孫さんたちと故人の接点が少なかったようです。お爺ちゃんの存在を強烈にアピールしていただき、お孫さんの心の扉を開けさせるようにすれば、残されたお婆ちゃんとの接点が深まるように思うのです」

 そんな難しい注文や条件提示をしてくるのが彼女。こんな場合、私の創作するナレーションは「命の伝達」バージョンとならざるを得なくなる。

 葬儀を終えて火葬場に向かう車の中、そこで喪主さんや葬儀委員長さんからお話を伺うことも多いが、そんな際、「担当の**さんって、不思議な女性ですね?」と言われることが多い。

 「不思議でしょう」と答える私だが、この「不思議」が彼女を言い得ている的確な表現のような気がしており、それが葬祭サービスに於ける癒し「ホスピタリティ」では? と思い始めたこの頃である。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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