2004-02-23

郵送物から   NO 710

今日は、多くの郵便物が。私個人宛のものが6通もある。

 その中に、東京の神田神保町にある出版社からの物も。「あなたの自分流『商い道』を本にしませんか?」というタイトルで、次の一文がしたためられていた。

 『めまぐるしい環境変化と試行錯誤のなかで、ひとりひとりが歩んできた商いの道。その足跡、感動と喜びを一冊の本にしてみませんか。そしてあなたの貴重な経験を多くの読者と分かち合いましょう!』

 「『著書』は、人と人との心を結ぶ信頼のメディアです」という一文もあったが、神保町と言えば出版会社が密集している街。愚書「七万歩才 あの世の旅」を出版した会社もこの近くで、当時のことが懐かしく思い出されてきた。

 最近、こんな「ご案内」をいただくことが多くなったが、それは、どうやら「独り言」の影響からのよう。

 何度も書いたように「書く」ことは恥を「掻く」こと。いつでも削除可能なHPと異なり、著書となれば取り返しがつかない世界。私は、これまでに若気の至りで4冊も出版してしまい後悔をしている。だから出版に至る発想は消滅している。

 一方で、嬉しい手紙があった。札幌で行われた式典を主催された会社の娘さんと息子さんからのもの。「すべてがお客様の後ろ姿に凝縮されるということを再認識しました」とお二人とも書かれていた。

 年末に彼や両親である社長夫婦が来社された際、<これは大変だぞ>と覚悟をして取り組んだが、北海道のメンバー達の絶大な協力で、描いたプロデュースが成功したよう。

 全国に3000を数える葬祭式場が存在するが、今回のような前代未聞のオープンニングセレモニーを決行したのは間違いなく初めてのことだろう。出席者には「不思議なひととき」というご体感をお土産にとシナリオ構築したが、手紙からは、そんな出席者のお声も綴られていた。

 また、室蘭、苫小牧市民斎場の社長から、私の秘蔵の音楽テープが返送されてきた。これは、ある特殊な関係で収録されたものでプロデューサーとしての宝物の一つ。彼の斎場で間違いなく活用されることになるだろう。

 そんな社長からの郵送物の中に、1枚のDVDが入っていた。それは、彼が先月に担当された3回忌の音楽法要の収録。音楽、照明、映像が見事。悲しみを愛で包むやさしい演出が素晴らしく、一緒に見せた女性スタッフが感動の涙を流していた。

 日本トータライフ協会には、そんなプロ達が集まっている。互いの情報交換が何より有り難いもの。「参列者の表情を確認しながら司会をしなさい」と教えたこともあるが、その実践での進化も感じて嬉しいところ。

 そうそう、結びになるが、過日に火災で亡くなられた方の葬儀があったが、その悲しい現場となったご自宅前に、スタッフ達が花を供えていたという報告があり褒めてやった。

 葬祭業は、ホテルマン以上のホスピタリティが求められる究極のサービス業。今、スタッフ達がやっと目覚めてくれ、「悲しみのプロ」を目標に歩み始めたようだ。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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