2004-02-22

メールから   NO 709

弊社に僧籍を持する社員がいる。彼は、見るからに人が良さそうなタイプ。<詐欺商法なら絶対にターゲットにされそうだ>といつも心配しているが、今のところ被害に遭っていないようでホッとしている。

 友人の割烹に彼を伴って行った時、「あんた、いい顔しているね。絶対に悪役は出来んわ」と、初対面からいきなりオヤジに言われたこともある。

 そんな彼、時折ヘアースタイルが変化する。社員でありながら自身が関係する「お寺」の存在もあり、故郷の寺の重要な法要には、せっかく揃った頭髪を刈らなければならないことがあるから。

 彼が大学で学んだことは「密教」だが、女性スタッフに「本当?」と訝られた部分を見事に払拭させたのは、やはり僧侶の姿。お気の毒な方の葬儀で読経をつとめ、「さすが、本物!」と名誉挽回に至ったのである。

 さて、その彼が、私の出張中に担当していた葬儀で「僕、一生懸命に頑張りましたから」と嬉しそうに言った出来事があった。

 それは、お客様から頂戴したメール。彼への「労い」の心と僧籍者の「無畏施」につながるとの思いを託して披露させていただく。

・・・・・・・・
先日(*月**日)、**寺さんで 父・****の葬儀をあげて頂いた者です。
**さんがご担当でしたが、彼をはじめとしてスタッフの皆さんの迅速かつ気配りの
行き届いた対応に感銘を受けました。
私も社会に出て三十年近く営業畑を歩いてきて、顧客を喜ばすという意味での営業のプ
ロを自認しておりましたが、貴社のやり方を見ていてとても真似できないと思いました。
その点で色々参考になりましたが、何と言っても葬儀を円滑に進めて頂けたことに感謝
いたします。
また**寺さんには先々代住職からお世話を受けていて、今回も快く式場を提供して頂
いて感謝しています。
父は生前に、葬式はしないでほしい、という少し我儘なことを遺言していました。
賛否両論、色んな言い分があるでしょうが、息子の私としては願いの大部分をかなえて
あげたいと考えました。そして今回の葬儀はかなり簡略化した形でお願いしたのですが、
実際には祭壇をはじめとして立派なものが出来て、会葬した町会の方からの評判も良かっ
たようです。
葬儀のニーズがあれば是非貴社を推薦させて頂きます。
                                 **** 』

 
メールをご送信くださった喪主様には、この「独り言」で改めまして御礼を申し上げます。有り難うございました・・・・・合掌

 穏やかだったこの数日、夕方から荒れ模様。今、窓ガラスを震わすようなカミナリの最中。足元にいる二匹の猫も落ち着かない様子で天井を見ている。

 風に揺れる欠陥住宅の我が家、カミナリでも振動が強いよう。クワバラの言葉を思い出しながらエンターボタン。
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