2004-07-23

瞑想と名僧?   NO 860

目の調子が悪く、眼科に行った。

待合室、親に連れられた子供さんが多い。耳に入ってくる問診では、どうもスイミングが原因しているみたいで、流行のプール熱かと考えた。

 目の不調は本当に鬱陶しく、無気力感に陥るほど。週初めに来るべきだったと後悔する。

 目を閉じてじっと順番を待つ。ふと浮かんできたのが若かりし頃に起こした交通事故。時速90キロで居眠り運転、故障で放置されていた車に激突した名神高速道路。

 顔をぶつけたハンドルが曲がった大事故だったが、二日目から歩けて奇跡的と言われた時のこと。<命を与えられた。何れは葬儀の仕事を後継しなさい>という意識を抱いた瞬間だった。

 人は、不自由になって初めて知ることが多い。何事も体感に勝ることなしとなるだろうが、待合室での30分ほど、これからの私の仕事に大きなヒントにつながる発見となった。

 さて、身寄りの全くない方の葬儀、3人のご友人達だけで送られる。担当する弊社スタッフの人数の方が多くなるが、読経をつとめるのは僧籍を有する社員。

 夏物の僧衣を準備している中、草履が行方不明という問題発生。そこで商店街の数件のお店を探すが見つからず、仕方なく下駄を購入することに。

 死亡届の届出人もご友人、こんな場合は役所で難しい問題も。役所内で2時間ぐらいを要して火葬許可証が発行された。

 担当者がそれを持って火葬場に向かったが、ここでの手続きにも添付書類が増える。ご遺骨の引取りに関する誓約書の提出。結びの文に「大阪市に対して一切のご迷惑をおかけしません」とあった。

 そんな葬儀の一方で、亡くなられてから8日後に社葬を行われるという訃報があった。

 当協会メンバー企業の役員さんのご逝去、エンバーミングをせずに8日間?と、メンバー達が心配しているが、様々なノウハウとソフトを有するメンバー企業、きっと問題なくクリア出来ると思っている。 

 夕方、事務所のスタッフから「テレビ局の取材申し込みが」と電話があった。内容を耳にして思わず<?>を抱いてしまう。

 視聴率の結構高いレギュラー番組だが、採り上げるテーマが葬儀に関すること。最近に流行の新しいサービスを探している段階で弊社のことを知ったそう。

 どこにも出来ないサービスがいくつかあるが、テレビの世界は興味本位。すぐに「価格は?」の話題になる。

 過去に多くのテレビ局がやってきたが、ひとつのサービスの取材予定で、いくつか見せたら「全部やりたい」ということになり、他の葬儀社で取材された部分をキャンセルさせることになった歴史もある。

 取材中に涙を流したディレクターやレポーターもおられたし、取材後に親戚の方の葬儀の依頼を頂戴したこともあったが、それがとんでもない遠方で苦労したことを思い出す。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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