2012-11-27

北に向かって手を合わす  NO 3112


 昨号で五稜郭に触れたが、戻ってから調べたら、築城100周年を迎えた1964年にタワーが完成したのだが、当時は60メートルで星型の全景を見下ろせなかったそうである。

 現在のタワーは2004年の11月に着工、約1年半を要して完成したものだが、2階建てになっている展望台は地上で建設され、それをワイヤーで一日がかりで引き上げるという苦労が秘められていた。

 上階で約90メートルの高さで、我が大阪の通天閣と同じぐらいだが、堀がある星型の城の全景は独特のもので、桜の季節だけでなく、積雪した時期に見ると堀の黒とのコントラストが見事だと紹介されていた。

何度か函館に行ったことがあったが、五稜郭に上がったのは初めてのこと。道内唯一の特別史跡と言われるだけあって、そこで知る歴史の流れは日本人にとって深い意義を感じることになるだろう。

 函館市内には路面電車が走っている。レトロそのものという形式の電車もあるのでびっくりするが、積雪があると「竹箒」みたいなもので線路上の雪を除去する「ささら電車」というのも函館の風物詩となっている。

 そんな函館にも新幹線の計画が進んでいるが、そのきっかけになったのが洞爺丸台風の被害で多くの犠牲者を出し、本州と北海道を結ぶ青函トンネルは永年の悲願だったのである。

青 函トンネル方面から函館に向かうと、五稜郭の駅で方向転換をしなければならず、「特急白鳥」などがそんな不便を強いられているのだが、新幹線開通後はそれ らを解消するところから、随分と離れたところへ函館駅を新設するというのだから地元で困惑する問題も浮上しているようだ。

また、まぐろで 有名な「大間」と函館の関係は深く、定期的に船で結ばれていることもあり、交流が盛んだが、「大間」に近いところに原発関連の施設が建設される予定で、事 故が発生すれば、津軽海挟んで青森市よりも近い函館市にも甚大な被害が及ぶと懸念されており、政府に対する地元の反発の声が起きている。

 機内で目瞑って再会した人達それぞれの表情を思い出していたが、昨日の夕食時のテー部の上にさりげなく置かれていたかわいい水引細工のことが思い浮かび、純日本的な立ち振る舞いに、妻が「素晴らしい女性」と賛辞していた。

旅 行中に衆議院解散もあったし、石原氏の党と橋下市の「維新の会」が統合したようなニュースもあったし、減税の党の河村市長との問題が解決できないところか ら共闘せずに選挙戦で戦うような事態になってしまったようだし、「みんなの党」との候補者がバッティングするところでは「じゃんけんで決めたら」との発言 が物議を醸すのは当然だが、こんな軽い発言は彼の本質にある問題点のようで、この失言によってうしなうことになる票数は想像以上のものだと考えられる。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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