2002-03-18

社葬での大事件    前 編

悲しみの儀式が行われている葬儀の式場、その裏側で「とんでもない」事件が起きることもある。

略礼服を身に着ければ誰が親戚か会葬者かも分からず、時には葬儀委員や葬儀社のスタッフに見えてしまうことさえあるから恐ろしい。

  全国の葬祭式場にはコインロッカーを設置されているところが多いが、鍵の紛失の増加だけではなく、新幹線の個室やホテルのカード・キーのように、毎日変更 をしたいと頭を悩ます経営者が増えてきている。合鍵の複製などによる盗難トラブルが発生するからである。くれぐれもご用心を。

 ご親戚の控え室に置かれる着替えや手荷物、これらも狙われやすく、セキュリティー対策を真剣に取り組まなければならない時代ですが、葬儀の式場で「そんな罰当たりが?」という先入観が背景にあり、まずは皆様の意識改革をお願いしなければならないと思っています。

 お寺様やホテルが式場となるケースも多くあり、私達は「貴重品」コールを何度も行っていますが、それだけではこのケースの犯罪が防げないことをご理解いただきたいところです。

  古い話しですが、ある大きなお寺様で行われた社葬で、大変な事件が発生したことがあります。新聞の黒枠広告からも、全国から多くのご参列が予測され、葬儀 委員、ご親戚の方々の控え室に何度も声を掛け、防犯対策を訴えてから式に臨みましたが、葬儀式の始まる15分前、委員長、喪主様とご一緒に、お寺様の控え 室にご挨拶に伺う準備を整えていたとき、喪主様のセカンドバッグが見つからないという事態が起きたのです。

一瞬、ご用意されておられたお布施のことが気に掛かりました。ご多数のお寺様を迎えられる社葬の規模、そのお布施の金額となれば大金です。

<神様、仏様、どうかセカンドバッグが見つかりますように。ご親戚の何方かがお預かりになっておられますように>
心の中で、そんな祈りが始まっています。果たしてお布施は大丈夫なのでしょうか。

                      < 明日に続きます >
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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