2003-11-21

笑えない事件   NO 612

昨日の発信、気が付けば23時30分。それから原稿を打ち、日付が変わる30秒前にエンターボタンを押すという危機一髪の苦労をした。そこで、今日は、早めに。

 夕方に行われていた密葬儀を終え、担当していたスタッフたちが帰社した。

 式場は、会社の5階にある部屋。エレベーターがあるとは言え、お柩の昇降が大変だったという報告を受けた。

 最近流行の高層マンションで何度も体験したが、そんなご自宅で通夜を迎えられたら大変。廊下やエレベーター前が弔問者で大混雑。他の居住者の皆さんの冷たい視線が避けられない。

 さて、弊社では、お寺、地域会館、ご自宅での葬儀に、参列者の予定人数分の傘を用意しているが、過去に、この傘で予想外の事件があったので紹介申し上げる。

  この傘サービスを思いつく要因となったのは、司会者である私の決断。急に空模様が怪しくなったら司会者としても大変。落ち着いてマイクを握る雰囲気が消し 飛んでしまう。そんなところから始めた訳だが、折悪しく夕立に遭遇した葬儀、ご出棺して30分ぐらい経った時、式場の最寄り駅から電話があった。

 「駅の構内のあちこちに、貴社名のシールが張られた傘が置いてあるのですが?」

 どうやら、参列者が駅に置かれて行かれたよう。事情を話し、すぐにスタッフが受け取りに行ったが、「葬儀屋さんも大変ですね?」と駅長さんに慰められたそう。

 また、一方で、別の駅で問題が発生した。

 「ゴミ箱が大変なのです?」

 それは、ある社葬が行われたお寺の最寄り駅。会葬者が<荷物になる>と、返礼の供養の品を抜き出され、化粧ケースを捨てていかれた後始末。

 駅長さんのお話では、「どのゴミ箱もあふれ出していた」とのこと。清め塩にあった弊社名から電話をいただいたのだが、「これは、貴社の責任は全くありませんが、世の中、変わってきているのですね?」と嘆かれたのが印象に残っている。

  義理的会葬者が多い場合、こんな光景が見られるが、何か故人とご遺族に申し訳がないような心情に陥るもの。500円や1000円程度の品。誰もいただいて 満足なんてされないだろうが、悲しみの遺族が負担をされているという事実を真摯に受け止め、家や会社に持ち帰って欲しいし、それが出来ないようなら廃止を されてもよいと思っている。

 こんな返礼品の廃止を提案すれば、全国の返礼品屋さんから攻撃されるだろうが、これからの葬儀にあって最も重要なことは無駄の削除。それからすると真っ先にテーマとなりそうだが、義理的会葬者の割愛が流行しつつあることだけは確かなようだ。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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