2003-11-19

お寺と地名    NO 610

過日、「NO 606」で書いた仏教讃歌「三帰依」について、お二人の方からメールを頂戴し、その意味をということなので書かせていただく。 

 三帰依そのものは「佛・法・僧」であり、仏様、教え、お寺さんということになるだろう。

 大阪に聖徳太子にゆかり深い「四天王寺」という著名なお寺があるが、聖徳太子が制定されたという十七条憲法の第一条に「和を以って尊しと為す」。第二条に「深く三宝を敬え」とあり、この「三宝」が「佛・法・僧」でもある。

 「帰依」という文字について書けば数百ページになるので、ここでは簡単に書くが、分かりやすく言えば「一身を任せて信じること」で、「南無」という言葉につながっている。

 つまり、南無阿弥陀仏と言えば、「阿弥陀様を心から信じます」ということになる。

 仏教讃歌の三帰依は、インドに数多くある言語の中のパーリー語で歌われ、「ブッダーン、サラナーン、ガッチャミー」というような歌詞で、上述の「佛・法・僧」をそれぞれ称えられている。

 さて、四天王寺があるのは大阪市天王寺区だが、全国の地名に「寺」の名称から始まったところが山ほど存在する。

 それらは、その地の信仰の対象となった由緒あるお寺の存在があったからだろうが、弊社のメモリアルサービスの事務所があるのは生野区「舎利寺」町。すぐ近くに仏舎利に因んだ謂れのある古いお寺があり、地域の方々の誰もが知られる存在となっている。

 また、すぐ近くの町は「林寺」。この地名の語源になったというお寺さんに伺うと、昔、「林の中に一庵あり」との文献の存在があり、そこから地名に進展したという歴史だった。

 近鉄バッファローズの拠点球場として知られる藤井寺だが、近鉄南大阪線の急行が停車する藤井寺駅との中間にお寺がある。

 このお寺は「葛井寺(ふじいでら)」呼ばれているが、古くは「百済」につながる歴史あるお寺。

 このお寺のご住職とは、面白い出会いがあった。

大阪府PTA協議会の役員をされておられたご住職。当時、大阪市PTA協議会の理事であった私と、ある大会で二人が進行責任者となった。

 打ち合わせの会議が終わって名刺を交換して互いがびっくり。

「お寺様?」「葬儀屋さん?」

 二人は、その後、大笑い。進行がうまく行ったのは言うまでもない。
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