2003-04-07

葬送サービスのブランド    NO 393

永年勤続してくれた社員が定年退職となり、送別会が行われた。1人ずつ感謝と送る言葉を贈ったが、涙ぐむ女性スタッフもいた。

 「2次会に行きましょう」と出掛けて行ったところはボウリング場。若いスタッフばかり8人ぐらいが参加したそうだ。

 それぞれの人生の一部を提供してくれ、在職という時間の経過が会社を成立させる。それぞれが樹木の年輪を刻むように社史に輝く道標となってくれることになる。辛苦を共に過ごした過去を振り返り、彼の心にあっただろう去就の思いを考えていた。

 朝、事務所に入るとスタッフ数人が遠方に出掛けている。お寺様のお身内にご不幸があられたそうで、明日と明後日は大変な業務予定となると覚悟している。

 さて、最近、弊社に困った問題が生じている。事前相談などのお問い合わせの大半が遠方。中に他府県の方も多く、そのすべてが弊社の葬儀をご体感された参列者で、日を改められて行われる本葬儀なら可能だが、お通夜のある葬儀は時間という物理的事情で難しい。

 そこで地元の「推薦できる業者を紹介して欲しい」ということになるのだが、日本トータライフ協会のメンバーが在する地域以外は不可能というのが現状。

全国葬祭業組合の名簿で紹介するのは可能だが、その葬儀社がどんなレベルのサービス提供をされているのか不明となれば責任は持てず、無責任なことは出来ないのが悩み。

 弊社は、北海道から九州まで全国各地の出張体験はあるが、すべてがホテルや文化ホールなどを式場とされる社葬が中心で、総合プロデュースと司会進行を求めて来られるケースばかりである。

 弊社が構築した「慈曲葬」は、登録されたブランドとして知的所有権に帰属しているが、ホテル葬などでご体感された参列者が地元の大手ホテルに「慈曲葬は出来ますか?」というお問い合わせをされた事例も増えてきた。

 はっきり言って「慈曲葬」に「かたち」はない。宗教に基く形式も無宗教形式もあり、すべてが取材から始まって構築していくもの。人生がすべて異なるなら葬儀も異なってあたり前。そんなニーズにお応えして考案されたオリジナルなサービスシステム。

 故人の人生、ご遺族の思い、企業理念などの取材がなければ不可能な葬送サービス。そこに「礼節」を重視し「儀式空間」を生み出すプロテクニックがソフト。そこには必然として「人」と「心」の信念が求められる。

 葬送サービスは、ホテルマン以上に「ホスピタリティ」が大切なプロの仕事。それこそすべての世界の「匠たち」のパワーを結集して完成する。

音楽、音響、照明、映像、シナリオ、司会、スタッフなど、今、弊社には様々なプロ達が互いの世界を熱く語り合う環境になってきた。その集大成が日本トータライフ協会の存在。

 ホテル葬は、「おもてなし」だけを売り物にするホテルには、絶対に不可能なサービスであると自負している。
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