2003-01-12

大阪市立葬祭場 やすらぎ天空館   NO 311

最近、市立斎場である「やすらぎ天空館」の問い合わせが多く、その大半の方が、弊社が天空館で担当した葬儀に参列された方々で、中には、天空館が弊社の専用式場であると誤解されている人も何人かおられた。

 誤解をされる原因が何かあったのだろうかと考えてみたが、スタッフ会議で得られた結論は、我々が構築した天空館専用のオリジナルサービスシナリオであった。

その中のいくつかは、弊社の知的財産に帰属するものであり、初めてご体感された皆様のご賛同を頂戴することになったようだ。

これらのソフト完成の背景には、日本初となった葬送ブランド「慈曲葬」という、弊社の「ホテル葬」サービスの構築があり、ホスピタリティを重視するクオリティの高い提案が、葬儀に不信感を抱いておられた方々から歓迎されたように思っている。

故人の大切な思い出の写真を多数お預かりし、様々な「かたち」に画像処理を施して編集を行うこともそのひとつ。
一部は、メモリアルコーナーに展示され、また一部は、通夜と葬儀に放映される追憶ビデオに活用される。

人 生を表現する葬儀、それは、個性化と多様化ニーズが生まれた葬祭サービスの基本中の基本であり、ご当家担当スタッフが取材させていただいた資料を元にプロ デューサーがシナリオ構成し、祭壇のイメージカラー、フラワーアレンジのデザイン、メモリアルコーナーの創作、式次第の革新などにつながり、お通夜と葬儀 での異なる生のナレーションが大好評を博していることは、弊社にとって嬉しい限りである。

スタッフ達による手作り的な葬儀は、会場空間を儀式空間として「神変」させるコンセプトから始まり、司会、音楽、照明、音響、ディレクターなど、葬祭業界のトップレベルと呼ばれるプロ達が構築したもの。5年や10年で他社が真似を出来るものではないと自負している。

これらのシステムは、話題を一心に集めている「日本トータライフ協会」の研修会を通じ、全国に点在するメンバー達に活用されているが、いずれの会社もその地域で大好評を博しているとの報告は、理事長という立場にある私の最も嬉しいところでもある。

天空館のオリジナルサービスのひとつに、悲しみの深い葬儀に於ける「星名国際登録」プレゼントがあるが、「天空」の文字のイメージに特別なシナリオを創作し、専用の音楽とビデオ映像を制作したことが相乗効果につながったようだ。

天空館で担当したある葬儀に、大阪の同業者さんが「見学させて欲しい」とやって来られた。私は、「葬儀社ではなく、ひとりの参列者として体感してください」とだけ伝えた。

1時間の葬儀が終わり、ご出棺をされた後、彼はメモリアルコーナーの前で遺品展示物を見ていたが、声を掛けた時に見せた空ろな表情は、彼の衝撃のすべてを物語っているように思えた。

「明日から仕事を辞めたくなりました。こんな葬儀を体感された方々が自社の葬儀に参列されると思ったら恐ろしいです。私の親に不幸があったら、絶対にお願いしたいと本当に思ってしまいました」

私は、そんな彼を愛しく感じ、次のような言葉を掛けた。

「ビデオ制作や画像処理なら、いつでも弊社に来なさい。今日のようなナレーションが必要と言うなら、私が創作してテープに録音してあげるよ」

それから数日後、電話があり、彼を私の隠れ家に案内し、そこにセッティングされてあるシステム器材で制作収録の実際を見せた。

そして、彼は、次のように言った。

 「ここまでシステム化する『プロセス』を学ばなければならないのですね?」

 この言葉にすべてが凝縮されているように思う。
私は、今後、彼が意識改革からの思いを、必ず具現化するだろうと確信した。

※ 本日より、このHP内に、大阪市立葬祭場 やすらぎ天空館の式場案内を開設いたしました。

※ また、日本トータライフ協会のメンバー各社へのリンク、そしてコラム「有為転変」をはじめ、コラム的なものを発信しているメンバーにも直接リンクをいたしております。ご笑覧くださいませ。
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