2014-09-27

発想転換  NO 3966


所 用があって遠方まで出掛けた。その帰路に立ち寄った和菓子の店舗でびっくりすることになった。商品を注文した際に上品そうな奥さんから「あなたのことを存 じております。『あの世の旅』を読んで感動したことがありますので」と言われたからだが、もう30年以上も前なのにと驚いていると、著書にあった写真のイ メージで分かったそうなので、こんなご仏縁もと手を合わせて来た。

いつもお世話になっている医院の先生が紹介状を書いてくださり診察を受ける大規模な病院は、天王寺駅近くの大阪鉄道病院、大阪環状線桃谷駅近くのNTT病院、鶴橋駅近くの赤十字病院だが、もう一つあるのが大阪警察病院で、今日は初めて館内へ入って来た。

1階のロビー空間にガラス張りの中庭があり、植物の中にカエルの置物みたいなものがあるので興味を抱き、ガラスに印字されている文字は次のように書かれていた。

『彫刻 森の仲間たち 薮内佐斗司作』

『人 間には自身で病気を治す力「なまず」があり、検査、手術をうけるためには忍耐力「かたつむり」が必要です。そして「うさぎ」のようにピョンピョンと回復へ のリハビリテーションを実施し、退院「かえる」となります。また人々が健康で幸せな長寿「かめ」を全うするとともに安らかな人生の終焉を迎えられるように 願っております』

『病気回復への願いを正面の壁画「四季の森」(手塚雄二作)に遊ぶ動物たちにたとえています』

ご「家族」が大切な方を亡くされて「遺族」となって仕方なく葬儀を進められることになり、我々葬儀社の連絡があってお迎えに参上するが、地域の方々が入院されているケースが多く、上述の病院へは若い頃から何十回とお迎えに行ったことがある。

ご遺族からの電話の際、「お迎えはお部屋ですか?それとも霊安室ですか?」と確認しなければならないが、我々にはマンネリになっている「霊安室」や「遺族」という言葉が相手さんには衝撃的な言葉であることも理解しておきたいものである。

一般的に霊安室は地下が多いが、最上階の海の見える部屋に設けられた病院も登場している。ストーリー的に言えば「天国に一番近い部屋」となるが、そんな逆転の発想は大歓迎である。

今日の写真は警察病院の中庭のひとこまを。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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