2013-11-24

こんな葬儀社も  NO 3470


過 日に北海道へ行った際に見学した葬儀社の環境空間だが、それは一般的な葬儀社が絶対に発想しない世界があった。もうすぐHPで紹介されるので「百聞は一見 に如かず」のこともあるので詳しく触れないが、数年前に完成して話題を呼んだ式場にも驚かされ、苫小牧の市民斎場にはオリジナルな「ベストワン」「オン リーワン」というサービス空間が存在し、ご利用されるお客様が数日待たれている現実をはっきりと理解することになった。

同業他社が見学すれば誰もが衝撃を受けることになると想像するが、すぐ近くに大手冠婚葬祭互助会の葬儀式場があるにも関わらず、お客様が市民斎場を選択される理由を把握するに至った。

そんな会社で講演を担当して来た。別室で待っていたら案内されて会場へ迎えられたが、スタンディング・オベーションで恐縮。「サービス」「司会」「ホスピタリティ」「葬儀」をテーマに僭越ながら講義をした。

千 歳空港まで迎えに来て貰い、そこから移動した立派な料亭で昼食をご準備いただき、講演後はその地で最も大きなホテルの和風レストランでスタッフの皆さんと 会食のひととき。多くの受講者の中から抽選で当たった人達だけなので、経営陣を含めて20名ほどだったが、そこで自己紹介をされたスタッフの皆さんの中に 我々葬儀社が最も「そうありたい」という事実があったので触れておきたい。

入社動機を熱く語るスタッフが印象に残った。「私は大手冠婚葬 祭互助会に勤務していました。敵情視察で参列者としてこの会社のお通夜や葬儀の現実を知りましたが、自社との余りにも異なるレベルにカルチャーショックを 受け、耐え切れなくなって退職。その後もう一度この仕事に従事したいと思ってこの会社に入りました」

「親戚の葬儀に参列。担当されたスタッフの方の対応振りに感動し、この会社で働きたくなったのです」

「私は遠方からこの地に転居しました。伴侶の身内の葬儀があってこの葬儀社の素晴らしさを体感し、伴侶と相談してこの地に移り住んで入社。充実した日々を過ごしています」

そ んな素晴らしいスタッフの皆さんに偉そうなことを講義して来た。「講義」が「抗議」にならなければよいと願いながら、ホテルの費用や多額の講演料を頂戴 し、次の日には室蘭市民斎場で食事をいただき、車で洞爺のホテルまで送って貰って恐縮の極み。ましてや保護者として妻の同行もあって大変なご負担を掛けて しまった。

こんな葬儀社が自社の近くに進出したら大変となるだろう。プロの仕事は本物の世界。ホテルの食材偽装が問題になったのはプロでない部分が表面化したからである。

苫小牧市民斎場、そして室蘭市民斎場の皆さん、現在の温かいハートを悲しみのご遺族のためにこれからも続けてくださるよう願って手を合わせます。
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