2004-03-16

ためいき   NO 733

深夜、早朝と湯に入り、腰痛が少し軽くなりホッと一息で朝食。朝刊を見ながら新幹線の時刻表を思い浮かべる。

熱海駅発の新大阪行き「こだま」は1時間に1本あるが、所要時間が3時間10分。午前中に1本だけある「ひかり」なら2時間15分。腰痛のことを考慮して「ひかり」に決めた。

 昨日、東京駅で旅館の電話番号を調べるのにネットを開き、過去にお世話になった旅館の場所は覚えていたが、その名称が思い出せない。それらしきイメージの旅館を次々に開いていくと、<ここだ。この人だ>と女将さんの写真で思い出した。

 携帯電話で「こだま」の到着時間だけを伝えたが、前回と同じように改札口にお迎えがあり恐縮する。

 電話のやりとりの際、「携帯電話の番号は?」と言われたが、恥ずかしいことだが私は自分の番号を覚えていない。「過去に当旅館を?」に「3年ほど前」とだけで電車に乗ってお世話になった。

 チェックアウトの時、ロビーでモーニング・コーヒーをいただいたが、3年前を思い出す同じ味。そこで記憶が鮮明に。

 この原稿、ここまで新幹線の車内で打っている。外を見ると浜名湖。悠々たる湖面のさざなみに女将さんの素敵な笑顔が浮かんだ。「さくらや」さん、有り難う。お世話になりました。

 さて、今日は隠れ家にお客様。急に入ったアポだが対応することに。

 ホテル業界の誰もが知られる企業だが、責任者の方とは以前から懇意。若い男女を伴われ遠方から来られた。

 ホテルでの社葬、偲ぶ会、お別れ会や無宗教形式が話題の中心となったが、彼らが熟知しておきたいと願われる世界、その入り口だけは感じられたよう。

 そんな隠れ家での仕事が溜まっている。ナレーションを吹き込まなければならないビデオが山積み。明日中にすべてを完成させるつもりだが、どうも花粉症の影響からか咽喉の調子がおかしい。

 「黄砂の影響もあるかも?」とスタッフが言ったが、そんな招かざる春の風物詩の季節となった。

 事務所も自宅も留守中の電話メモがいっぱいある。これも朝から対応しなければならないが、今、私の胸中には寂しさが募り、ふと『散りぬべき 時知りてこそ世の中の 花も花なれ 人も人なれ』という辞世の句を遺された細川ガラシャ夫人の歌を思い出していた。

 「寂しさの極みに耐えて天地(あめつち)に、余する命をつくづくと想う」

 孫を伴う娘夫婦の外国赴任、いよいよその日が近付いた。

帰国するまで元気でおりたい。それは、2年か3年か分からないが、この「独り言」をこれまで発信した数以上に打つことになるのは確か。2000号は無理として、取り敢えず1500号までを目標にしよう。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
携帯で下のQRコードをスキャンするか
 または
携帯に下のURLを直接入力します。
URL http://m.hitorigoto.net