2019-07-08

意外な暴れん坊将軍  NO 8519

湯の山温泉の大浴場今日の毎日新聞の夕刊の見出しに「大御所のリハビリ」とあるのが目に留まった。内容は江戸時代の八代将軍「徳川吉宗」が隠居をして間もなく脳卒中に倒れ、重度の言語障害と半身不随となったという事実だった。

62才頃の発病だそう私と同年代に発病したことで何か不思議な親しみを覚えたが、介護に従事した医師や家臣のことが綴られてあり、同じ体験をしたことから興味深く読み込んだ。

ずっとリハビリをしても改善しなかったそうだが、数年後に家臣が不具合のある腕を念入りにマッサージをすると奇跡的に回復する現象が見られたそうである。

発病して重度な後遺症があっても諦めずにリハビリをすることは重要で、時には奇跡的に回復することもあると言われており、私が救急車で搬送されて検査を受けた際、「脳幹損傷」「延髄損傷」「左半身知覚障害」「右半身不随」「呂律回らず」「顔面麻痺」「声帯損傷」「誤嚥性肺炎併発」「複視障害」という医師達の言葉が耳に入り、天井の蛍光灯が何本にも見える状態で、「私の人生の終焉だ」と覚悟したことを憶えている。

搬送された次の日からリハビリが始まった。誤嚥性肺炎で39度の高熱に苛まれていたが、なってしまった以上は仕方がないと開き直り、医師や療法士の専門家達に全てを委ねてやってみようと考えた。

嚥下障害や声帯損傷の状態を確認するために、用意された食事をバリウムに浸けて飲み込む際にレントゲン撮影をする体験もしたが、それは二度と体験したくない苦しいものだった。

左半身の知覚障害は「温覚」と「痛覚」が麻痺しており、熱い、冷たいが伝わらず、注射の針に何の痛みを感じない状態で、血管に入れる点滴もと考えていたら「漏れても分からないから右腕に」と言われ、何度も受けるので血管が細くて見付け難い私は、何度か手の甲に刺されて痛い思いをした。

搬送された次の日に友人から電話があり、言葉が尋常に伝わらないことから会社に電話をして確認してくれたそうで、その日の内に様々なリハビリの用具を差し入れてくれた。

中でもオレンジ色の卵形のゴムボールは最適だったようで、入院から1週間後に来室された療法士の先生が「奇跡だわ!」と驚かれ、全くコントロールの出来なかった右手でスプーンを持っていたからだった。

MRI検査の画像を見た時に脳内の梗塞が起きた場所が不気味に白く光っていたことを憶えているが、その先の血管が消えていて後遺症が発生するのも当たり前と理解した。

ゴムボールを握ることは感触がよくて継続できたことも奇跡につながったみたいで、それから右手だけは日々に回復の兆しが見えた。

左半身の知覚障害は今も続いており、湯船に入ると左半身が水風呂みたいに感じるので最悪だが、医院で受ける採血の才に「チクっと」するようになってきているので和らぎつつあるのかも知れない。 

今日は朝から医院へ行った。褥瘡と火傷の症状を確認して処置を受けるようになっていたが、開院時間に入ると待合室は満員。しかししばらくすると先生の奥さんが私を呼んでくれ、診察室と違う別室で処置を受けたら、「随分とよくなっている」と言われて安堵した。

整骨院の予約時間が迫っていたので横着ながら医療費の支払いを次回にと言って来たが、次回に行った際に忘れないようにしたい。

今日の写真は過去に利用した三重県「湯の山温泉」の旅館の大浴場を。鹿の置物が印象に残っている。
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