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2002-03-09

就職活動に感じる「葬祭業」の将来

社会不況を背景にしているからでしょうか、それとも高齢社会の到来だからでしょうか、学生さん達からの資料請求が弊社にも多くなってきています。

「要望事由」という欄に書き込まれた文章を拝見しますと、大半は高齢社会に乗ずる成長産業との判断が記されてあります。

弊社では資料の返信送付に関し、葬儀の意義、命、悲嘆、サービスなどの問題を簡単な文章に表して同封していますが、それは、私達葬祭業者の仕事を少しでも知っていただきたいことと、命の尊さの認識、掛け替えのない人生を歩まれるようにとの思いが込められています。

  葬祭業は成長産業と捉えられがちですが、弊社では斜陽産業との判断をいたしております。無駄を省く、他人任せ業者任せからご自身やご家族で考えられる時代 の到来、個性化と多様化ニーズ、迷信や習俗の超越、核家族化、宗教観の希薄などを総合的に分析すれば、マニュアル化されたサービスなど歓迎されることはな く、葬祭業は大手を含めて、決して成長産業ではないことが理解できる筈です。

 90パーセントが小規模な業者であるというアメリカの現実のように、事前相談からアフターケア、そしてグリーフケアまでの研鑽を重要視し、究極なまでにプロデュースパワーの必要性が求められてくる産業、それが葬祭業の将来だと考えています。

  21世紀におけるすべての産業は、「社会に歓迎されるもの」「社会が賛同されるもの」そして「正道」を理念として重要視しなければ受け入れられない時代の 到来だと考え、「時代は完全に変化してしまっている」との認識発想が必要だと講義を受けたことがありましたが、一方で、「昔はよかった」「きっと、また、 あんな時代が」、そんなことは淋しいことですが絶対にやってこないと著名な専門家が著していました。

 産業の変革、社会ニーズの急変、それは葬祭業も例外でない時代の到来を、弊社が加盟する日本トータライフ協会での研修会に参加する度、そんな思いを抱きながら帰阪するこの頃です。
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