2006-02-24
有り難いことですが? NO 1435
銭湯に行った。いつものように温めの湯船に入ると、しばらくしたら赤ちゃん連れのお兄さんが入ってきた。立派な刺青があるが、あまりにも可愛い赤ちゃんの表情から「何ヶ月?」と訊いた。
10ヶ月だそうで、去年の4月生まれ。私の二人目の孫と一緒。まだネットやメールでしか顔を見たことない孫のことを思い出しながら子育てについて説教を。えらく楽しそうに耳を傾けてくれた。
朝、出勤すると玄関ホールにクラシックが流れていた。その選択権は、事務所内にいるスタッフ達の好み。それを耳にして、その日に休みとなっているスタッフが分かる。
曲名はサン・サーンスの白鳥、思ったとおり、ボサノバなど南米の音楽を好む女性スタッフが休みだった。
午後、遠く離れた大阪府下のお客様から葬儀の依頼が。「お受けして良いでしょうか?」と、スタッフから確認を求められた。遠方のお客様の場合、不思議と遠方同士で重なってしまうことが多く<何でこうなるの?>と思ったことが何度もあるから。
フルキャスティングで担当して差し上げたいのが私の思い。そんなところから時には「申し訳ございません」とお待ちいただくこともあり、こんな葬儀社は全国を探しても協会に加盟するメンバー達ぐらいだろう。
一生に1回限り、だから「待ちます」と仰ってくださるお客様もあり、複雑な思いを抱きながら出来る限りのサービスを提供申し上げる。
さて、神戸の「株式会社 公詢社」吉田社長のブログを訪問したら、今日の号で弊社のチーフ・パーサーのことが。彼女に触発されて社内に新しい風が起き、早速研修会が始まったようで結構なこと。
こんなメンバー同士の交流がスタッフの意識改革につながるもの。北海道から九州まであちこちを飛び回って得た体験は貴重なもの。葬儀社でこんな体験をして いるのも協会のメンバー達ぐらいだろうし、考えてみればオリジナルサービス構築の礎となり、お客様にお喜びいただけることになれば幸せなことである。
最近に来社される業界関係者の皆さんは、ホテル葬、無宗教、偲ぶ会、お別れ会のプロデュースや司会について求められることが増えているが、日々の業務の中心である葬儀について、特殊技術を有するチーフ・パーサーとの時間を要望されるケースも多くなった。
これらは、業界に増えてきたブログなどで彼女の存在が知られることになった背景があるようだが、スタッフ教育や技術研修を求められる立場として認識されつつあることに問題も生じ、社内ローテーションにあって私の悩みも増えてきている。
二人揃って講演やセミナーの講師に出掛けることもあるが、女性スタッフが増えてきた我が業界、終わってからの懇親会では彼女の存在に注目度が上がり、時に取り囲まれている光景に気の毒な思いも抱いている。
そんな彼女へのメールが異常なほど増えているのも大変なこと。「どうしましょう?」と相談を受けても難しいこと。相手さんはそんな事情をご存じないのだから仕方がない。2人は「返信」という大きな悩みを抱えているのである。
廊下に流れるクラシックを耳にしながら悩みの相談、一時的に解決可能な問題ではなく頭が痛い。<こんなことで悩む葬儀社なんてある?>と思いながら仕事に追われる。今、真剣に彼女の分身となるようなスタッフを募集しようと考えている。